2010.12.23

奄美大島豪雨災害チャリティライブ「ディ!ディ!」(2010.12.15 STUDIO COAST)(レビュー2)

どこまで書いたんだっけ・・・?早いもので1週間経ってしまったけれど、改めて「ディ!ディ!」のレポを続けます。


※今回のライブの模様をオンエアする形で、ライブオーディエンスの気持ちを奄美大島に届けてくれるコミュニティFM局「FMあまみ(「ディ!ウェイヴ」)」さんのホームページ内に、今回の奄美大島豪雨の義援金口座が紹介されております。もしご賛同いただけましたら、ご協力よろしくお願いいたします。
奄美豪雨被害による義援金について

ちっちゃい人、ことさかいゆうクンのステージの後に登場したのは、今やオーガスタの看板アーチストに成長したスキマスイッチ。シンタ君はローランドRD-700を弾くが、「スター」タクヤ君はリハーサル時、そしてオープニングコントで着ていた赤いジャケットのまま(リハについては、杏子さん担当マネージャーのヨッチさんのフォトツイにて確認)。そのタクヤ君の横にギターがない。今日はシンタ君のピアノだけでスターが歌うんだそうだ。曲は「ボクノート」。ピアノだけで演奏される機会は少ないので、貴重なテイクだったと言える。

スキマスイッチももちろん、二人とも「ちとせの部屋」へ。黒いアコースティックギターがセットされる。一同が並んで迎えるはスガシカオ。

舞台袖から後輩達に見つめられ、小心者のシカオちゃん、案の定歌いだせずにいる。「なんでお前らそこにいるんだ」「スガシカオの横顔なんてなかなかみれませんからねぇ」。福耳の年長者組であるはずのシカオちゃんだが、どうもオーガスタの中ではいぢられキャラが定着している。

やりにくそうにしながらシカオちゃんがチョイスしたのは「愛について」。しっとりと聞かせるギター。聞き惚れてしまった。

シカオちゃん、照れながらも演奏終了。次のステージはセッティングに時間がかかるらしい。スキマの二人も引っ込まず、「ちとせの部屋」は4人の大所帯に。さっきいぢられたシカオちゃん、「コブトリなスター」への反撃に入る。

「ボタン閉めろ。あ、閉まんないか」デブキャラとして世界中に晒されるスター、大橋卓弥のおなか周りをチェックするスガシカオ。こんなことばっかり、事務所でやってるんだろうな。

「冬は蓄えるものなんです。氷河期になったら蓄えのないスガさんは最初にしんじゃいますよ」と、ちょっとうーん・・・な会話ではあるが、それを感じさせないのは、お互いの信頼関係と、和やかな雰囲気があってのこと。陰湿じゃないし、むしろお互いに楽しんでいるのが実に平和で楽。

正直、ライブ中にトイレに行こうと思っていたのだが、何が飛び出すかわからないので、結局トイレは行きそびれる。

オーガスタのステージではあまり見かけたことがないヤマハCP300がセットされる。ただし袖に近い場所にあるので、弾き語りではなさそう。ちーが奄美のことを再び語る。「歌なまはげにさらわれ」(東京でデビューすることを例えている)東京に来たこと。同じようにさらわれた仲間がいること。

今度のパートはちーの後輩、中孝介が登場。通称「お中元コンビ」の競演である。MCはシカオちゃんに丸投げ。「台本もないままやってんのかよ!」絶句するシカオちゃん・・・

三弦の持った二人。「チューニングは適当なんです」と笑いを取る中君だが、演奏開始までのつなぎに二人に声をかけるシカオちゃん。中君は大先輩からの問いなので必死だが、ちーは『邪魔しないでっ!」案の定女性上位のオーガスタ・・・

まずは島唄を披露。奄美時代、若くして島唄を歌うちーに、中君は憧れたんだそうで。ちーのルーツが島唄であることはもちろん知っているが、オーガスタのステージとは違う歌手、元ちとせの姿がそこにはあった。オーディエンスから自然に手拍子が。

何を言っているのかわからない奄美の方言と、聞きなれない奄美のリズム。新木場が一瞬、奄美大島に変わったかのようなゆったりとした時間になった。

「お中元」が終わり、再びちーは「部屋」へ戻る。中くんのソロテイクは、代表曲「花」。オーガスタファミリーだけではなく、中孝介ファンからの歓声があがる。ロングテールのヒット曲であるからもちろん知っているが、生で聞くのははじめて。

中君が歌い終わり、他のアーチスト同様に「ちとせの部屋」へ。奄美の言葉のこと、島の中でも街の違いで都会だ田舎だ、という他愛のないやり取りをしながら次のアーチストを迎え入れる。2010年にメジャーデビューを果たした二人組、カサリンチュ。ギター、ボーカルのタツヒロと、ヴォイス・パーカッションのコウスケ。こういう組み合わせはちょっと珍しいかもしれない。

中君はNHKホールも経験しているからともかく、カサリンチュにとっては2000人のキャパシティのステージは初体験だったようだ。しかも先輩はともかく、周りにはTVでお馴染みのスターだらけ。確実に緊張しているようだったが、彼らもまた普段は奄美をベースに活動しているだけに、奄美代表という気持ちでステージを乗り切った。楽曲は「あなたの笑顔」。彼らは民謡を経験してはいないが、やはり素朴と言うか、ゆったりとした時が流れている曲だった。

奄美出身アーチスト3組が「ちとせの部屋」に集う。VPのコウスケ君はしきりに盛り上げる「自分、孝介兄さんと比較されて「ハズレコウスケ」って呼ばれてるんすよ」一方タツヒロ君のほうは歌いきって逆に緊張が増したみたいで、振られるたびに「本当に奄美のためにありがとうございました!」というのが精一杯。

そんなグダグダの中、次のステージはパーカッションまで登場するため引っ張らないといけない。ノープランのプロデューサー兼ホステスは、奄美の話で引っ張る。パーカッションが出るということは、何でもできちゃうアノ人たちの出番だろうか・・・そう、ち「やわらかなサイクル」を奄美のスタジオでレコーディングした「さだまさよし」こと岡本定義(COIL)と山崎まさよし。

。「あれ滑ったら今日は終わりやからな!」劇団総監督として冒頭コントに誰よりも気合いを入れたらしいヤマ。そして「さだまさよし」といえば今年のオーガスタキャンプでさだまさしの名曲「関白宣言」をパロった「キャンパク宣言」を披露したことも印象深い。コウスケ君「うわー、山崎まさよしや!」に本人苦笑。

「さだまさよし」1曲目はビートルズ「I Me mine」。ヤマがワンフレーズ歌った後、サダさんが・・・「あまみーぃ、あまみぃー!」やはりパロディで来た!酒がうまいとか、ハブも出るよ、とか・・・まあ嘘じゃないらしい。

出だしのMCでは「で、今日はなんだっけ?」とボケて、ちーに「私が最初に説明したでしょ!」と突っ込まれた二人だが、次の曲は、今日もまた宣言。名づけて「カンパ宣言」

やられた。ボケているようで、しっかりと纏めてる。さすがはさだまさよし。笑いの中に必要なことはすべて含んでいる・・・

さだまさよしのパフォーマンスは、日頃二人でギターを持っていろいろと遊んでいる間に何かがうまれるのだろう。学生時代にスタジオで練習していたようなアマチュア感が、良い意味で残っているのだと思う。

ここでサダさんが「BIRDS」を、ヤマが「花火」を歌う。ヤマはCP300を弾く。今度のヤマのツアーは一人でギターだけではなく様々な楽器をプレイするらしいので、こういう感じになるのだろうか。

さだまさよしが揃ったということは・・・やはりあの曲をやるだろう。ちーが真ん中に入る。2セットのパーカッションはあらきゆうこ(migu)、そして江川ゲンタが登場。

そう、今日は何度か歌っているとはいえ、アーチストとしての元ちとせは豪華メンバーをバックに携えている。「ひかる・かいがら」これは山崎将義作曲作品。

ちーが歌い終わったところで全アーチストがステージに戻ってきた。サダさんはベース、ヤマはエレキを持った。いよいよライブも終盤か・・・というところで、PAにはオフィス・オーガスタの森川社長からの「指令」が響く。

「Hey Judeを歌え」

これ、サプライズだったらしくステージは大混乱。誰から歌うか、どこまで歌うか・・・10分以上もステージ上での揉め事・・・いやミーティングが続く。

さだまさよしの二人は先ほど「あまみぃー」をやっているので問題はない。しかし二人だけでやってしまったら意味はない。だからバッキングに徹するらしい。

完全にパニクったのはシカオちゃん。確かにスガシカオにR&Bは響かないだろう。しかし・・・ジャイアンが大のビートルズ好きなのは知ってるだろうに(森川社長はポール・、アッカートニーが大きなライブをやると聞くと、会場に行って音楽誌にレポートを寄せるほどのビートルズファン)。

シカオちゃんの後はタクヤで、次は秦クン・・・まではよかったが今度はゆうクンがどうしてもこの小節を歌いたいとごねる・・・長澤君はどこでもいいっすよ、という感じ。

一般サラリーマンだったら、上司の好みを心得、さりげなくカラオケの十八番を仕込みマイクを渡すのは当たり前。アーチストのマネジメントは上下関係とはいえないので一概には言えないのだけれども・・・どうせグダグダになるだろうと思っていたし、近頃はUSTREAMの「ダダモレ」に慣れてしまっているせいか、多少のことでは何とも思わなくなったが、中には「ちょっとプロの公演としてはグダグダすぎないか」という声も聞いたのは事実。

終電も気になりだしたところで、ようやくのステージ再開。とにかくシカオちゃんが無事に歌いだせるのかが心配。

「誰かがさん、ハイって合図クレよ・・・」と弱気なシカオちゃん。「だからアンタの声からはじまるんだってば!」と全員から突っ込み。あかん・・・シカオちゃん、本気で心配。

この辺から杏子姉さんがしっかりまとめてくれましたが・・・

予定を大幅に超えつつ、全員で奄美大島で流行っているという宴会ソング「ディ!ディ!」を会場全員で熱唱。右手の親指を立て、上に振り上げる。

「でぃ!でぃ!なーまいきょう!」

これで長かった本編は終了。すでに時刻は22時間近になっていたが、アンコールの拍手は鳴り止まない。

アンコールは全員セッションで、さだまさよしが奄美でレコーディングしたちーの作品「やわらかなサイクル」。

最終の新幹線までの時間との格闘になったため、最後に全員が手を繋ぎ、ちーの「一同、礼!」での挨拶が終わった瞬間にエントランスロビーへ出てしまった。だから余韻を楽しむことはできなかったのだが、翌日は休暇ではなかったので、遠方オーディエンスとしてはどこかで妥協しなければならない。

このライブ、USTREAMでは最終的に視聴者数は42,352、ツイート数は7,694だったというUSTWEETさんのスコア。会場のキャパシティは2,000人程度だから、実に20倍以上の人が同じ時間を共有したといえる。オーガスタのミュージシャンでは杏子以外は生配信の経験がなく、少しビビッていたようにも思えるが、坂本龍一や向谷実といった大御所からロキノン系、宇多田ヒカルまで多くのアーチストが配信を取り入れるようになった。

今年の夏のオーキャンも良い意味でユルい公演だったが、まだオーキャンはスタッフのコントロールの下、調教された状態だった。d_dはいわば「野放し」。日頃のアーチストやスタッフのブログやツイートで垣間見える、アーチスト同士のよい関係を見せてもらう、貴重な機会だったといえる。

しかし一方で、Hey Judeセッションの10分を越えるグダグダは、UST視聴者には冗長すぎたようでもある。この辺、小さなライブハウスの対バンのほうがうまく処理できただろうし、ちーをアシストするMCが一人加わっただけで、だいぶ違ったのではないかと言う気がする。

そうはいってもちーがアクションを起こすことを決め、スタッフを動かしてからの時間は本当に短かったし、アーチスト全員を集めることができたことが奇跡だったと思う。

仮にこれが、奄美出身ミュージシャンだけのイベントであったならば、自分自身がSTUDIO COASTに足を運んだか、と考えれば微妙だったと思う。募金はともかく、ライブ会場まで行く熱心さがあったかどうかはわからない。

でも、何がおこるかわからない(実際、いろいろなハプニングがあった)オーガスタファミリーが集結する場だったから会場に足を運んだし、実際に被害にあったちー本人の経験や思いを直接聞くことができた。だから、そういう意味で、ちーの起こしたアクションは成功だったと思う。

杏子姉さん、ヤマ、サダさん、シカオちゃん、スキマ、migu、秦君、長澤君、さかい君。オーガスタの仲間が集まり、ちーと、奄美大島の人たちに何かしようという気持ちが伝わってきたから、自分もそれに参加することで、少しでも奄美の人々の力になれるならという思いで、平日夜ながら東京のライブに足を運ぶことを決めた。

奄美大島に限らず、災害にあった地域の復興活動には、様々な思いが交錯し、純粋な気持ちだけでは復興は困難で、ポリティカルな動きになってしまうことが否めない。

ちーも、もっといろいろなことを考えたに違いない。しかし、様々な折り合いをつけて、彼女が出来る最大の形としてできあがったのが「d_d」当日のステージだと思う。オーディエンスとして参加させてもらう機会をいただけた事に、感謝したい。

もうひとつ、このライブで感じたことがある。

元ちとせの音楽活動のパートナーであったプロデューサーの上田現を失って、もうずいぶん時が過ぎた。デビューからずっとちーを支えてきた現ちゃんの存在は大きかったようだ。

しかし、さだまさよしを筆頭とするオーガスタの仲間達がちーを支え、それにちーも応えてきた。最後の「やわらかなサイクル」はまさに、元ちとせと仲間達、というに相応しいステージだった。

ちーはこれからも、たくさんの仲間と共にちーの音楽を作り続けてくれるだろう。それをこのステージで改めて感じた。

このレビュー作成にあたり、USTREAM配信中のTwitterログを自動保存するku-neko@ku-neko様開発の「ustweet」、きをふし@kiwofusi様開発の「ハッシュタグクラウド」を参照させていただいております。

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2010.12.17

奄美大島豪雨災害チャリティライブ「ディ!ディ!」(2010.12.15 STUDIO COAST)(レビュー1)

※今回のライブの模様をオンエアする形で、ライブオーディエンスの気持ちを奄美大島に届けてくれるコミュニティFM局「FMあまみ(「ディ!ウェイヴ」)」さんのホームページ内に、今回の奄美大島豪雨の義援金口座が紹介されております。もしご賛同いただけましたら、ご協力よろしくお願いいたします。
奄美豪雨被害による義援金について

近年、ゲリラ豪雨という新しい降雨災害が日本を襲うようになってきた。台風ならば気象衛星の発達でビジュアル的に危険を受容しやすいが、局地的に突然発達した雲が、短時間に大量の雨を降らせる河川が氾濫し、地盤をえぐる。

秋のお彼岸直前の静岡県小山町。富士スピードウェイの地元を混乱に陥れた災害に衝撃を受けた。直後に予定されていたレースに出場予定だったドライバー達が立ち上がり、チャリティ活動を開始した時にはTwitterやブログを通じ、自分ができること、そして正しい趣旨を多くの人に知ってもらおうと行動した。

10月になると、奄美大島でも災害が発生した。災害対策には金をかけすぎていると批判の多いインフラサービスの設備ですら水没したことに、また衝撃を受けた。

そして、奄美大島といえば、今年のオーガスタ・キャンプで素敵な時間をくれた元ちとせの地元でもある。

当初の事務所発表では影響はないという事になっていたが、奄美大島を生活のベースとしているちー、非難の途中で道路が寸断され、インフラも使えず、孤立を体験したという。

幸い、ちーの町でも復興は始まっているというし、もともと風水害には慣れた奄美とはいえ、このゲリラの爪あとは非常に大きい。

ミュージシャンとして、奄美大島の島人としてちーは何かがしたかったのだろう。ちーには音楽がある。そしてちーの周りには、同郷の後輩がいて、ゆかいな事務所の仲間がいる。

そういうことで1月弱の短い期間で急遽チャリティライブが新木場のライブハウス「STUDIO COAST」で開催された。

いろいろな制約があり(募金活動、特に災害絡みのものは制約が多い)、準備期間も短かったこともあってか、会場での物販や募金箱は用意されなかった。オーガスタのメンバーのスケジュールを調整し、ハコを押さえ、チケット販売するだけでも大変だったと思う。

今年のオーガスタキャンプの会場と同じ新木場駅を最寄とする。半年振りに、オーガスタのファンが集結した。STUDIO COASTのキャパシティは最大約2,000名程度ということで、チケットを取れなかった人も多かったことだろう。このライブはリハーサル模様からUSTREAMで配信されており、会場に行けなかった多くの仲間も、ステージを見守った。

冒頭、プロデューサーであり、(いわゆるクラブのお姉さん、ということではなく、あくまでも本来の言葉として)ホステスであるちーが、自分たちが経験してきたこと、奄美大島の今を懸命に語ってくれた。オーガスタのファミリーであるファン達も、ちーの無事に安堵し、同時にちー自身の言葉を真摯にうけとめた。


一通り話が終わった後、「代官山の皆さん」ことオーガスタの仲間たちをちーが呼び寄せる。きこえてきたのは「NHKのど自慢の歌」。手拍子をしながら入場してくるおなじみの面々。会場からも手拍子が。

テーマが終わったとたん、山崎まさよしの「なんでやねん!素人ちゃうわっ」が炸裂。ちーが「じゃあこれかな?」というと、松本孝弘作曲の「1090 ~Thousand Dreams~」が。するとヤマ、派手なめがねをかけて「こんばんわ・・・ちゃうねんっ!」ちーは「ヤモリさん」とヤマに声をかける。

・・・ひらがなだったら超大御所、森山良子&矢野顕子ユニットになっちまうで。

とまあ、冒頭からちー渾身のシコミが始まった。臭い猿芝居は続き、オープニングバッターが誰か、という話になる。もしや・・・という通りの展開。オーガスタ劇団による、ダチョウ倶楽部芸。

誰が上島竜兵になるんだ・・・と思ったら最後に手をあげたのは秦基博。「どうぞどうぞ!」

とにかく、このオープニングコントだけは気合いが入ったリハーサルをやったらしい。オーガスタのメンバーにアルフィーばりのコントなんて期待できない。ヤマを除けばボケばっかりなんだから・・・それをオーディエンスはもちろんわかっている。それでもやりたい、彼らの気持ちがうれしかった。

「アタシはずっと舞台で見ているの」と言って、ちーは舞台袖の席に着席する。真横からプロデューサーに見られる。これはやりにくい。

そういいながらも秦君はいつもどおり、弾き語りで「アイ」を歌い上げる。オールメンバーだから一人1曲。バックメンバーも入れられないから、夏同様に「アコースティックライブ」でいくらしい。

ツアー中の秦君が歌い終わる。「こっちへいらっしゃい」と「VIPシート」に秦君を呼び寄せるちー。
なんだか「徹子の部屋みたいだ」と秦君が言うと、鼻を押さえて「テツコでございます」とノリノリのちー。似てなくてごめん、とちーは謝ったが、案外似ていた。

オーガスタキャンプならば、ここでバックステージを終えたアーチストのインタビューが流れたり、イメージビデオが入るわけだが、このライブではホステスのちーが繋がねばならない。オーガスタの面々も、ラジオのレギュラー司会が長い杏子姉さんとヤマ以外は、トークが持たない。ちょっとグダグダになるような気がしたが、台本もない衆人監視状態で、アーチストの素の緊張した姿が見えるのは、ちょっと面白いかもしれない。

2番手は最若手の長澤知之。オーキャンのたびに個人的な評価が上がる長澤君だが、今回の「カスミソウ」は、彼にしてはメジャーコードでシットリとした楽曲。しかしその力の抜き加減が心地よい。ちょっと変わった子、とちーは呼んでいたが、確かにオーガスタの中では異分子。しかしその異分子の本質を、僕らはだんだん、心地よいものに感じてきているように思う。

一端「ちとせの部屋に呼び込まれた長澤君、遠慮しながらも、ちーに突っ込みをいれてみようと試みる。末っ子ぶりが、なんだか微笑ましい。

ステージには椅子が二脚。え?と思ったところで現れたのは姫こと杏子。ギターを抱えての登場。

「前の二人みたいにあたしは弾けないから」ご指名は自分の歌が終わったばかりの長澤君。ということは・・・姉さんがお気に入りの長澤作品、「ねえ、もっと」。杏子姉さんもレコーディング終了直後で、声が鳴っている。ギターもしっかり弾けてる。小悪魔だったり、フェロモン全開だったりの姫と、母親に甘えるかのように甘いファルセットでコーラスを入れる長澤君。これもナイスセッション。

演奏が終了し、ハグし合う二人。姉さんを抱え長澤君は二回転。思わず会場からも「おーっ」という声が。「クルクル」に興奮した姫は「女の子に後ろハグしてもらうと嬉しい」。二人の女子トークは、なんだか「土曜日レディ」の乗りになってきたが、繋ぎのMCとしてはこのパートが一番形になっていた。この辺、さすがNHK仕込み。

オーガスタにはこの二人とmiguと3名の女性アーチストが所属しているが、その女子楽屋には、近頃金髪にしたジャイアン、こと森川社長がずっと居座っていたらしい。ちー曰く「ドン小西」だが、本人は「エンジェル」と呼ばれたいらしい。

女子トークの最中、「小さいおもちゃ」ことさかいゆうが登場。姫は、青山のJ社長の口癖にかけた
「ゆう、●●しちゃいなYO!」がお気に入りと見え(オーガスタキャンプでも発声されていたかと)、さかい君のことはゆう、と呼び捨てにする。

プロデューサーと、事務所の女王が横で見ている。オーガスタでは一番キャリアが短いさかい君にはちょーっと厳しい環境ではあったが、「みち」を弾き始める。彼はMCとVo.で声の雰囲気が全く変わる。ビジュアル的には・・・やっぱりおもちゃ(爆)。

さかい君と姫の「ちとせの部屋」(説教部屋?)の選手交替(くるくるは無理だが、ハグはやっぱり求める姫www)。今度は「同級生」トーク・・・って、さかい君デビューまで結構かかったんだねぇ。知らなかった。

さかい君のエレピが下げられたが、ローランドのRD-700が登場。オーガスタのパーマネントのピアノ弾きはさかい君ともう一人。最近は自分の名前を入れた特製のRhodes Mk.7やグランドピアノをお使いのあの方ですね。相方の方は・・・あれ?ギターがない?!

ということで、この続きはまた今度(忘れないうちに・・・)

このレビュー作成にあたり、USTREAM配信中のTwitterログを自動保存するku-neko(@ku-neko)様開発の「ustweet」、きをふし(@kiwofusi)様開発の「ハッシュタグクラウド」を参照させていただいております。

同じ時間を、USTREAMで分かち合った仲間達の声を見ながら、自分なりのレビューを書き上げていきたいと思っています。

ここまでで、大体最初の1時間くらいかなぁ・・・まだ続く。

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2010.11.30

「アイシテルの言葉/斜め45度」中嶋ユキノ with 向谷倶楽部

先日、高崎サティで「デュエットソングのマエストロ」KGと共にインストアライブに登場した中嶋ユキノというシンガーがいる。

彼女のことはこの夏USTREAMで知った。ピアノの弾き語りスタイルで毎週歌っているし、菅原紗由理、May’n、伊藤由奈等へ歌詞を提供している。また、川島あいのコーラスにも参加するなど、キャリアを重ねているヒトらしかった。

私自身、鍵盤好き(弾きとは言えまい、最早)なのでひかれるものはあったのだが、いわゆるデビュー(日本の音楽界・芸能界ではレコードが出た時点を「デビュー」とする商習慣が残っている)ソング・・・のデモの完成度が高いったらありゃしない。

なんせ、日本テツ界随一の実力者・・・じゃない、世界で一番iPadで素敵な演奏をする・・・でもないっ、日本を代表するフュージョングループ「カシオペア」のスーパーMC兼グレイテストキーボード、向谷実と、森高千里他、日本のポップミュージシャンを発掘してきた斉藤英夫の二人が真剣にサポートしているのだ。

そもそも、彼女のUST配信の際、向谷さんがコメントしてきたのが発端だったらしい。「かわいい子がピアノ弾きながら歌ってますよ」向谷さんのタイムラインに流れ込んできた「美女センサー」に興味を持ったところが、「お宝発見!」ということで(向谷さんの口癖『タイムラインは宝の山』)、これまでUSTREAMで2度の公開デモテイク収録をして、11月27日、28日にこれまた全面可視化状態で本レコーディング。

今朝6時にトラックダウンを終え、夕方にはiTunes、e-OnkyoなどでDLが開始されるという、ものすごいスピード展開(これまた向谷さん曰く『産地直送』)。

二日間の強行レコーディングに参加したミュージシャンがまたすごい。向谷、斉藤両氏はもちろんのこと、ドラムスが島村英二、ベースはナルチョこと、カシオペアの僚友、鳴瀬喜博。サックスは二代目T-SQUAREサックスプレイヤーの宮崎隆睦、さらに新人のデビューでは今時贅沢な、クラッシャー木村Stringsによる生ストリングス。おまけ・・・というにはこれまたビックネーム、カシオペアのドラムスである神保彰もタンバリンで急遽参加・・・

それぞれがリーダーになる強力な面々!

編曲は向谷さんということになるが、といってもどうやらラフなものらしく、実際は各ミュージシャンがデモテイクを聞いてのインスピレーションによるプレイ。ナルチョも島村さんも、自己をアピールしつつ、他のパート(特にストリングス)を意識し、何より主役の中嶋ユキノの魅力をひき出す演奏。ストリングスも実に滑らかで、サビを演出している。感激のあまり、レコーディング中号泣するユキノさんの姿も見られた。

宮崎さん、というと近頃はアルトサックスの印象が強いけれど、本レコーディングでは当初はテナーサックスを出してきた(個人的には、テナーのしっとりしたテイクもすごく格好良いと思ったのだが、やっぱりアルトやソプラノサックスメインのご時勢、テナーは地味だったのかな)。

終盤、ミックスダウン、そしてマスタリングまで配信は続いた。レコーディングの時点から見ている側が自由に感想を書き込むこともOK。カシオペアファンも、鉄道ファンも、もちろん中島ユキノファンも、思い思いの感想をタイムラインに書き込み、それを見たスタジオ側も、時に臨機応変に変更する。

リスナーとミュージシャンが一体となったレコーディングが進み、忌憚ない意見が楽曲の完成度を高める。これが向谷倶楽部の「産地直送レコーディング」の特徴。

ああでもない、こうでもないという意見がタイムラインを飛び交う。吹奏楽とかやっていたり、ジャズ・フュージョンを知っている者、そしてライナーノーツを読む者からしたら「神々」の演奏である。どれも素敵な、もったいない音源。

私には畏れ多い・・・と思ったが、私もリスナーとしての自分の耳を信じ、二言、三言タイムラインに参加した。ただ、真剣に聞けば聴くほど、実際の配信、あるいはCDの音とUSTREAM経由の音にギャップがあることに気がつき、出来上がりを待つことにした。

そんなこんなで自分もちょっとだけ参加した気分になっているこの作品、予定通り現在iTunes、e-onkyoなどでダウンロード可能。

その前に、楽曲『アイシテルの言葉』のPVも今日の夕方、YouTubeで配信開始。向谷倶楽部部長代理、斉藤英夫さんから「ブログにはってね」という号令が出たので、まずはmixiにてご紹介。ぜひ聞いてみてください。よかったら、もう1曲、「斜め45度」もあります。

YouTube向谷倶楽部チャンネル


今晩、久々にiTunesStoreから楽曲を購入(基本的にパッケージがないとダメなヒトなので、DL購入はイレギュラー)。しかし、デモテイクや配信でずっと聴いてきた中嶋ユキノwith 向谷倶楽部の2曲。頭の中でヘビーローテーションに突入していたのだ。タイムラインから向谷実のピアノと中嶋ユキノのボーカルだけがフューチャーされた「piano & vocal ver.」も収録されることに。これがまたいい。


やはり、USTREAM経由で聴いた音と、出来上がった音の印象は違う。もちろん、私が寝た後の数時間のミックスダウン、そしてマスタリングを経た音なので、違うのは当然なのだが。

音楽を知っている人なら、このメンバーの演奏を楽しむという形でも充分堪能できるが、これほどの大物に負けない、大物を本気にさせる中嶋ユキノというボーカリストの力。Twitterのまだまだ発展途上の世界で終わらせてはいけないと思うわけだ。

ぜひ、いいなと思ったらお近くのラジオ局にリクエストしていただきたい。そして、ポチっとしていただけたら幸いです。損はさせません。

きっとあなたの頭の中でも、ヘビーローテーションで響き続くこと間違いなし!


また、レコーディングの模様はUSTREAM 向谷実チャンネルのアーカイブをご確認ください。

パソコン・インターネット, 音楽, USTREAM | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.11.02

USTREAMで世界のSAKAMOTOのライブが生で見られる、幸福<追伸あり>

坂本龍一が北米ツアーに回っている。

ふと彼は思ったらしい。このツアーをインターネットの映像配信サービス、「USTREAM」で配信したいと。

ちょうどシアトルには、Microsoftの副会長として、かつてビル・ゲイツの相棒を務めた古川亨さんがいらっしゃる。教授は古川さんに「中継やってくれない?」とツイート。古川さん、基本エンジニアであり、オタクだから張り切って準備に入った。

それを見ていたデジタルステージの平野社長。近頃はUSTREAMでコンテンツづくりの学校やったりしているけれど、基本的にコンテンツツールのメーカーの人なのだが、「うらやましいなぁ」とつぶやいた。それを見た古川さん「手伝ってよ!」

平野さんは仕事を半ば放り投げ(今まさに、オフィスの移転の最中だったりする)渡米を決意。かくして二人のインターネットエンジニアが手弁当で、世界のSAKAMOTOのピアノコンサートを生配信。

もちろん、ど素人じゃないからそれなりの機材は持っていらっしゃるが、あくまでもお互いの「手持ち」の機材で勝負。シアトルのホールにはネット環境などないそうだが、Mac Book ProとMac Book Air、そして日本の空港でがレンタルしたモバイルWi-Fiルーター(MiFi)で送られたその音と映像を、(日本時間では)日曜日のお昼時、世界中の9000名が見た。

このところ教授はライブの音源を(日本国内に限っては)速攻でi-Tunes Storeで配信(こちらはビジネスである・・・http://itunes.apple.com/jp/album/ryuichi-sakamoto-playing-piano/id400864371?ign-mpt=uo%3D4)しているが、「ライブ配信は一期一会」というキーワードで、アーカイブ(録画保存)はされていない。

たまたま、平野さんが、カシオペアの、そして近頃は鉄道オタクで有名な向谷実さんとお友達で、そういう関係性を知って平野さんもTwitterでフォローさせていただいていて、この経緯を聞いていたので間に合った、というところだ。

2度目のアンコールだったらしいのだが、「Merry Christmas,Mr.Lawrence」。世界のSAKAMOTOを決定付けた「戦メリ」のテーマソング、そして・・・

本人演奏+MIDIピアノによるYMO作品。中でもBehind The MaskはYMO作品の中でも昔から好きな曲の一つだが、震えがくる演奏。

日本におけるインターネットの歴史とリンクして社会人やってきたし、初期には何らかの形で(当時としては)画期的なイベントに(若手社員として)関わらせてもらった時期もある。

いろいろ「大人の事情」はあるけれども、どうやらUSTREAM級のプラットフォームならば、1万アクセスこようと、3G系のモバイル回線からの送信であっても、鑑賞に耐えられるというのは、今となっては稚拙で、無茶だった10数年前の配信と比べものにならない進化だ。

「テツ」で知られる古川さん、車で行ったほうが近いバンクーバーへ平野さんを付き合わせ、電車で移動して、「生世界の車窓から」を実施。途中切れ切れにはなっていたが、アムトラックが走る様を生中継。先日、SLで九州を回る番組をNHK-BSが放送したが、個人でやってしまうのだ。

#そのNHKの番組に出演した向谷さんを繋いだのが平野さんだというから、おかしな話。

いよいよ日本時間の明日11時半、バンクーバーから、もう一度だけ、坂本龍一のパフォーマンスが配信される。今回も古川&平野コンビ。これが終わると平野さんは急いで日本へ帰る。古川さんも後を追って帰ってくる。とにかくあわただしい。

が、目下最大の問題が、シアトルで頼りになったMiFi通信がバンクーバーでは使えないのだと。

何のことはない。アメリカからカナダに移動してしまったため、キャリアが変わってしまい「ローミング状態」なのだ(確か、最初はバンクーバーの配信や予定していなかったようにも思う)。だから、使い放題にならず、膨大な通信費が二人に降ってかかるハメになりかねないことに、頭を悩ませている。

サム・フルカワといえば北米でも相当有名な方だ。昔ほどではないけれども、IT関係では彼を知る人は少なくないはずだ。最近、Appleに抜かれたらしいが、それでも世界有数の企業であることには変わりがないMSのBoardだったのだから、お金も、それなりに持っているし、一声かければ回線くらいどうにかなりそうなものだ。

でも、彼らはあくまでも誰でも(ちょっとオタクじゃないと持っていないカメラはあるけれど)ちょっとがんばれは揃えられる機材を使い、一般人と同じ条件で配信をすることにこだわっている。だから今、旅先のバンクーバーながら、ショップで最小限の買い物で配信環境を整えようとしている。

一般人の感覚でこの世界的な出来事を完遂する。その気持ちが大事だし、ありがたい。

古川さんが会長を務めていた頃のMSKK(マイクロソフト日本法人)や私の勤務先は、ずいぶんといろいろな人にタカられてきた。

ITを広めたいんでしょ?ITってこんなにすごいんだっていうデモンストレーションでしょ?

そういう感じで、MSKKと私の勤務先は、ずいぶんといろいろな協賛やら寄付やら、投資を行ってきた。昔もYMOだか教授のライブ、あるいはいろいろな小学校を結んでの遠隔授業とか・

私が12年前にはじめてやった、とささやかな見栄を張っているテレビ電話多地点接続によるスレッジホッケーの通信中継だって、会社の金とサービス、機材、先輩の人件費があってはじめて実現できたのであって、個人では到底できなかった。

確かに10数年前は、キャリアなりプラットフォーム提供者がそういう物的支援を行って、ようやく何とか形になるような状況だった。個人で配信なんて、望んでもできなかった。

今は違う。パソコンと、ちょっとだけいいカメラとマイク、そして少し早いモバイル回線さえあれば、誰でも数千人、いや数万人の同じ興味を持つ人と同じ時間を共有できるのだ。

なぜならば、これはソーシャルコミュニケーションの実験だから、力ずくのやり方ではそぐわない。誰でもちょっとだけがんばれば実現できるということを、経験豊富な人たちが証明する作業に他ならないからだ。

USTREAMは会社から制限かけられているし、ガラケーでは受信できないので明日のオンエアは見られない。でも、無事に問題が解決できて、準備が揃うことを祈っている。

お時間がある方はぜひ、USTREAMに接続して、坂本龍一の鳥肌モノのプレイを楽しんでいただければと思う。

http://www.ustream.tv/channel/6117744#utm_campaign=unknown&utm_source=6117744&utm_medium=social

↑日本時間2010年11月6日、13時より、最後の公演・LAのライブもこのアドレスで配信ですよ!!

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