2006.03.31

地方カメラ店の破綻

母と電話していて衝撃を受けた。郷里のカメラチェーン店が破綻したという。慌てて地元の新聞社のWebを叩く。確かに20日に営業停止しているようだ。

昨年、ドイツのアグフア・ゲバルドから分離したアグフアフォト社が破綻した。アグフアのフィルムというと日本国内ではあまり有名ではないがヨーロッパではコダックに次ぐ大手であった。日本では主としてOEMフィルムの供給先で、スーパー系DPEとかダイソーのフィルムは実はAGFAものが少なくなかった。今年はニコンの銀塩事業縮小、またコニカミノルタのフォトイメージング事業撤退というよくない流れに乗ってしまったのであろう。

このチェーン店は早い時期に富士フイルム系の自社ラボを確立していた。ちょうど本部にあたるビルは、田舎での数少ない行き着けであるとんかつやの隣で、丘の上に立つその立派な鉄筋のビルは数少ない地元の有力企業という雰囲気だったのだが。

今日自分が写真を撮影するのは、若き日に写真少年だった親父の影響であるが、両親が結婚して数年間、我が家のスナップカメラとして愛用されたのは母が独身時代にそのカメラチェーンで求めたコンパクトカメラだった。そういう意味でも自分を形成づけた企業が突然死したのは驚きだった。

実はこのカメラチェーンの社長の奥様は、母の同級生なのである。社長も同期だったと思う(学校は違うが、学生時代からの友人)。子供の頃から田舎に帰ると母は社長夫人と会っていたし、最近は東京に彼女が出てくるときに待ち合わせしたりもしていたようだし、外部とのメールのやり取りをしない母が唯一家族以外にメールを出す相手でもあった。

田舎にいた頃から親しんできたチェーン店(最近まで、駅ビルの店でカセットだのフィルムだのを買ったものだったのだ)が破綻したというのもショックだが、何よりも知り合いがこうして負債を抱えたということがつらい話である。

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