2010.12.23

奄美大島豪雨災害チャリティライブ「ディ!ディ!」(2010.12.15 STUDIO COAST)(レビュー2)

どこまで書いたんだっけ・・・?早いもので1週間経ってしまったけれど、改めて「ディ!ディ!」のレポを続けます。


※今回のライブの模様をオンエアする形で、ライブオーディエンスの気持ちを奄美大島に届けてくれるコミュニティFM局「FMあまみ(「ディ!ウェイヴ」)」さんのホームページ内に、今回の奄美大島豪雨の義援金口座が紹介されております。もしご賛同いただけましたら、ご協力よろしくお願いいたします。
奄美豪雨被害による義援金について

ちっちゃい人、ことさかいゆうクンのステージの後に登場したのは、今やオーガスタの看板アーチストに成長したスキマスイッチ。シンタ君はローランドRD-700を弾くが、「スター」タクヤ君はリハーサル時、そしてオープニングコントで着ていた赤いジャケットのまま(リハについては、杏子さん担当マネージャーのヨッチさんのフォトツイにて確認)。そのタクヤ君の横にギターがない。今日はシンタ君のピアノだけでスターが歌うんだそうだ。曲は「ボクノート」。ピアノだけで演奏される機会は少ないので、貴重なテイクだったと言える。

スキマスイッチももちろん、二人とも「ちとせの部屋」へ。黒いアコースティックギターがセットされる。一同が並んで迎えるはスガシカオ。

舞台袖から後輩達に見つめられ、小心者のシカオちゃん、案の定歌いだせずにいる。「なんでお前らそこにいるんだ」「スガシカオの横顔なんてなかなかみれませんからねぇ」。福耳の年長者組であるはずのシカオちゃんだが、どうもオーガスタの中ではいぢられキャラが定着している。

やりにくそうにしながらシカオちゃんがチョイスしたのは「愛について」。しっとりと聞かせるギター。聞き惚れてしまった。

シカオちゃん、照れながらも演奏終了。次のステージはセッティングに時間がかかるらしい。スキマの二人も引っ込まず、「ちとせの部屋」は4人の大所帯に。さっきいぢられたシカオちゃん、「コブトリなスター」への反撃に入る。

「ボタン閉めろ。あ、閉まんないか」デブキャラとして世界中に晒されるスター、大橋卓弥のおなか周りをチェックするスガシカオ。こんなことばっかり、事務所でやってるんだろうな。

「冬は蓄えるものなんです。氷河期になったら蓄えのないスガさんは最初にしんじゃいますよ」と、ちょっとうーん・・・な会話ではあるが、それを感じさせないのは、お互いの信頼関係と、和やかな雰囲気があってのこと。陰湿じゃないし、むしろお互いに楽しんでいるのが実に平和で楽。

正直、ライブ中にトイレに行こうと思っていたのだが、何が飛び出すかわからないので、結局トイレは行きそびれる。

オーガスタのステージではあまり見かけたことがないヤマハCP300がセットされる。ただし袖に近い場所にあるので、弾き語りではなさそう。ちーが奄美のことを再び語る。「歌なまはげにさらわれ」(東京でデビューすることを例えている)東京に来たこと。同じようにさらわれた仲間がいること。

今度のパートはちーの後輩、中孝介が登場。通称「お中元コンビ」の競演である。MCはシカオちゃんに丸投げ。「台本もないままやってんのかよ!」絶句するシカオちゃん・・・

三弦の持った二人。「チューニングは適当なんです」と笑いを取る中君だが、演奏開始までのつなぎに二人に声をかけるシカオちゃん。中君は大先輩からの問いなので必死だが、ちーは『邪魔しないでっ!」案の定女性上位のオーガスタ・・・

まずは島唄を披露。奄美時代、若くして島唄を歌うちーに、中君は憧れたんだそうで。ちーのルーツが島唄であることはもちろん知っているが、オーガスタのステージとは違う歌手、元ちとせの姿がそこにはあった。オーディエンスから自然に手拍子が。

何を言っているのかわからない奄美の方言と、聞きなれない奄美のリズム。新木場が一瞬、奄美大島に変わったかのようなゆったりとした時間になった。

「お中元」が終わり、再びちーは「部屋」へ戻る。中くんのソロテイクは、代表曲「花」。オーガスタファミリーだけではなく、中孝介ファンからの歓声があがる。ロングテールのヒット曲であるからもちろん知っているが、生で聞くのははじめて。

中君が歌い終わり、他のアーチスト同様に「ちとせの部屋」へ。奄美の言葉のこと、島の中でも街の違いで都会だ田舎だ、という他愛のないやり取りをしながら次のアーチストを迎え入れる。2010年にメジャーデビューを果たした二人組、カサリンチュ。ギター、ボーカルのタツヒロと、ヴォイス・パーカッションのコウスケ。こういう組み合わせはちょっと珍しいかもしれない。

中君はNHKホールも経験しているからともかく、カサリンチュにとっては2000人のキャパシティのステージは初体験だったようだ。しかも先輩はともかく、周りにはTVでお馴染みのスターだらけ。確実に緊張しているようだったが、彼らもまた普段は奄美をベースに活動しているだけに、奄美代表という気持ちでステージを乗り切った。楽曲は「あなたの笑顔」。彼らは民謡を経験してはいないが、やはり素朴と言うか、ゆったりとした時が流れている曲だった。

奄美出身アーチスト3組が「ちとせの部屋」に集う。VPのコウスケ君はしきりに盛り上げる「自分、孝介兄さんと比較されて「ハズレコウスケ」って呼ばれてるんすよ」一方タツヒロ君のほうは歌いきって逆に緊張が増したみたいで、振られるたびに「本当に奄美のためにありがとうございました!」というのが精一杯。

そんなグダグダの中、次のステージはパーカッションまで登場するため引っ張らないといけない。ノープランのプロデューサー兼ホステスは、奄美の話で引っ張る。パーカッションが出るということは、何でもできちゃうアノ人たちの出番だろうか・・・そう、ち「やわらかなサイクル」を奄美のスタジオでレコーディングした「さだまさよし」こと岡本定義(COIL)と山崎まさよし。

。「あれ滑ったら今日は終わりやからな!」劇団総監督として冒頭コントに誰よりも気合いを入れたらしいヤマ。そして「さだまさよし」といえば今年のオーガスタキャンプでさだまさしの名曲「関白宣言」をパロった「キャンパク宣言」を披露したことも印象深い。コウスケ君「うわー、山崎まさよしや!」に本人苦笑。

「さだまさよし」1曲目はビートルズ「I Me mine」。ヤマがワンフレーズ歌った後、サダさんが・・・「あまみーぃ、あまみぃー!」やはりパロディで来た!酒がうまいとか、ハブも出るよ、とか・・・まあ嘘じゃないらしい。

出だしのMCでは「で、今日はなんだっけ?」とボケて、ちーに「私が最初に説明したでしょ!」と突っ込まれた二人だが、次の曲は、今日もまた宣言。名づけて「カンパ宣言」

やられた。ボケているようで、しっかりと纏めてる。さすがはさだまさよし。笑いの中に必要なことはすべて含んでいる・・・

さだまさよしのパフォーマンスは、日頃二人でギターを持っていろいろと遊んでいる間に何かがうまれるのだろう。学生時代にスタジオで練習していたようなアマチュア感が、良い意味で残っているのだと思う。

ここでサダさんが「BIRDS」を、ヤマが「花火」を歌う。ヤマはCP300を弾く。今度のヤマのツアーは一人でギターだけではなく様々な楽器をプレイするらしいので、こういう感じになるのだろうか。

さだまさよしが揃ったということは・・・やはりあの曲をやるだろう。ちーが真ん中に入る。2セットのパーカッションはあらきゆうこ(migu)、そして江川ゲンタが登場。

そう、今日は何度か歌っているとはいえ、アーチストとしての元ちとせは豪華メンバーをバックに携えている。「ひかる・かいがら」これは山崎将義作曲作品。

ちーが歌い終わったところで全アーチストがステージに戻ってきた。サダさんはベース、ヤマはエレキを持った。いよいよライブも終盤か・・・というところで、PAにはオフィス・オーガスタの森川社長からの「指令」が響く。

「Hey Judeを歌え」

これ、サプライズだったらしくステージは大混乱。誰から歌うか、どこまで歌うか・・・10分以上もステージ上での揉め事・・・いやミーティングが続く。

さだまさよしの二人は先ほど「あまみぃー」をやっているので問題はない。しかし二人だけでやってしまったら意味はない。だからバッキングに徹するらしい。

完全にパニクったのはシカオちゃん。確かにスガシカオにR&Bは響かないだろう。しかし・・・ジャイアンが大のビートルズ好きなのは知ってるだろうに(森川社長はポール・、アッカートニーが大きなライブをやると聞くと、会場に行って音楽誌にレポートを寄せるほどのビートルズファン)。

シカオちゃんの後はタクヤで、次は秦クン・・・まではよかったが今度はゆうクンがどうしてもこの小節を歌いたいとごねる・・・長澤君はどこでもいいっすよ、という感じ。

一般サラリーマンだったら、上司の好みを心得、さりげなくカラオケの十八番を仕込みマイクを渡すのは当たり前。アーチストのマネジメントは上下関係とはいえないので一概には言えないのだけれども・・・どうせグダグダになるだろうと思っていたし、近頃はUSTREAMの「ダダモレ」に慣れてしまっているせいか、多少のことでは何とも思わなくなったが、中には「ちょっとプロの公演としてはグダグダすぎないか」という声も聞いたのは事実。

終電も気になりだしたところで、ようやくのステージ再開。とにかくシカオちゃんが無事に歌いだせるのかが心配。

「誰かがさん、ハイって合図クレよ・・・」と弱気なシカオちゃん。「だからアンタの声からはじまるんだってば!」と全員から突っ込み。あかん・・・シカオちゃん、本気で心配。

この辺から杏子姉さんがしっかりまとめてくれましたが・・・

予定を大幅に超えつつ、全員で奄美大島で流行っているという宴会ソング「ディ!ディ!」を会場全員で熱唱。右手の親指を立て、上に振り上げる。

「でぃ!でぃ!なーまいきょう!」

これで長かった本編は終了。すでに時刻は22時間近になっていたが、アンコールの拍手は鳴り止まない。

アンコールは全員セッションで、さだまさよしが奄美でレコーディングしたちーの作品「やわらかなサイクル」。

最終の新幹線までの時間との格闘になったため、最後に全員が手を繋ぎ、ちーの「一同、礼!」での挨拶が終わった瞬間にエントランスロビーへ出てしまった。だから余韻を楽しむことはできなかったのだが、翌日は休暇ではなかったので、遠方オーディエンスとしてはどこかで妥協しなければならない。

このライブ、USTREAMでは最終的に視聴者数は42,352、ツイート数は7,694だったというUSTWEETさんのスコア。会場のキャパシティは2,000人程度だから、実に20倍以上の人が同じ時間を共有したといえる。オーガスタのミュージシャンでは杏子以外は生配信の経験がなく、少しビビッていたようにも思えるが、坂本龍一や向谷実といった大御所からロキノン系、宇多田ヒカルまで多くのアーチストが配信を取り入れるようになった。

今年の夏のオーキャンも良い意味でユルい公演だったが、まだオーキャンはスタッフのコントロールの下、調教された状態だった。d_dはいわば「野放し」。日頃のアーチストやスタッフのブログやツイートで垣間見える、アーチスト同士のよい関係を見せてもらう、貴重な機会だったといえる。

しかし一方で、Hey Judeセッションの10分を越えるグダグダは、UST視聴者には冗長すぎたようでもある。この辺、小さなライブハウスの対バンのほうがうまく処理できただろうし、ちーをアシストするMCが一人加わっただけで、だいぶ違ったのではないかと言う気がする。

そうはいってもちーがアクションを起こすことを決め、スタッフを動かしてからの時間は本当に短かったし、アーチスト全員を集めることができたことが奇跡だったと思う。

仮にこれが、奄美出身ミュージシャンだけのイベントであったならば、自分自身がSTUDIO COASTに足を運んだか、と考えれば微妙だったと思う。募金はともかく、ライブ会場まで行く熱心さがあったかどうかはわからない。

でも、何がおこるかわからない(実際、いろいろなハプニングがあった)オーガスタファミリーが集結する場だったから会場に足を運んだし、実際に被害にあったちー本人の経験や思いを直接聞くことができた。だから、そういう意味で、ちーの起こしたアクションは成功だったと思う。

杏子姉さん、ヤマ、サダさん、シカオちゃん、スキマ、migu、秦君、長澤君、さかい君。オーガスタの仲間が集まり、ちーと、奄美大島の人たちに何かしようという気持ちが伝わってきたから、自分もそれに参加することで、少しでも奄美の人々の力になれるならという思いで、平日夜ながら東京のライブに足を運ぶことを決めた。

奄美大島に限らず、災害にあった地域の復興活動には、様々な思いが交錯し、純粋な気持ちだけでは復興は困難で、ポリティカルな動きになってしまうことが否めない。

ちーも、もっといろいろなことを考えたに違いない。しかし、様々な折り合いをつけて、彼女が出来る最大の形としてできあがったのが「d_d」当日のステージだと思う。オーディエンスとして参加させてもらう機会をいただけた事に、感謝したい。

もうひとつ、このライブで感じたことがある。

元ちとせの音楽活動のパートナーであったプロデューサーの上田現を失って、もうずいぶん時が過ぎた。デビューからずっとちーを支えてきた現ちゃんの存在は大きかったようだ。

しかし、さだまさよしを筆頭とするオーガスタの仲間達がちーを支え、それにちーも応えてきた。最後の「やわらかなサイクル」はまさに、元ちとせと仲間達、というに相応しいステージだった。

ちーはこれからも、たくさんの仲間と共にちーの音楽を作り続けてくれるだろう。それをこのステージで改めて感じた。

このレビュー作成にあたり、USTREAM配信中のTwitterログを自動保存するku-neko@ku-neko様開発の「ustweet」、きをふし@kiwofusi様開発の「ハッシュタグクラウド」を参照させていただいております。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.12.17

奄美大島豪雨災害チャリティライブ「ディ!ディ!」(2010.12.15 STUDIO COAST)(レビュー1)

※今回のライブの模様をオンエアする形で、ライブオーディエンスの気持ちを奄美大島に届けてくれるコミュニティFM局「FMあまみ(「ディ!ウェイヴ」)」さんのホームページ内に、今回の奄美大島豪雨の義援金口座が紹介されております。もしご賛同いただけましたら、ご協力よろしくお願いいたします。
奄美豪雨被害による義援金について

近年、ゲリラ豪雨という新しい降雨災害が日本を襲うようになってきた。台風ならば気象衛星の発達でビジュアル的に危険を受容しやすいが、局地的に突然発達した雲が、短時間に大量の雨を降らせる河川が氾濫し、地盤をえぐる。

秋のお彼岸直前の静岡県小山町。富士スピードウェイの地元を混乱に陥れた災害に衝撃を受けた。直後に予定されていたレースに出場予定だったドライバー達が立ち上がり、チャリティ活動を開始した時にはTwitterやブログを通じ、自分ができること、そして正しい趣旨を多くの人に知ってもらおうと行動した。

10月になると、奄美大島でも災害が発生した。災害対策には金をかけすぎていると批判の多いインフラサービスの設備ですら水没したことに、また衝撃を受けた。

そして、奄美大島といえば、今年のオーガスタ・キャンプで素敵な時間をくれた元ちとせの地元でもある。

当初の事務所発表では影響はないという事になっていたが、奄美大島を生活のベースとしているちー、非難の途中で道路が寸断され、インフラも使えず、孤立を体験したという。

幸い、ちーの町でも復興は始まっているというし、もともと風水害には慣れた奄美とはいえ、このゲリラの爪あとは非常に大きい。

ミュージシャンとして、奄美大島の島人としてちーは何かがしたかったのだろう。ちーには音楽がある。そしてちーの周りには、同郷の後輩がいて、ゆかいな事務所の仲間がいる。

そういうことで1月弱の短い期間で急遽チャリティライブが新木場のライブハウス「STUDIO COAST」で開催された。

いろいろな制約があり(募金活動、特に災害絡みのものは制約が多い)、準備期間も短かったこともあってか、会場での物販や募金箱は用意されなかった。オーガスタのメンバーのスケジュールを調整し、ハコを押さえ、チケット販売するだけでも大変だったと思う。

今年のオーガスタキャンプの会場と同じ新木場駅を最寄とする。半年振りに、オーガスタのファンが集結した。STUDIO COASTのキャパシティは最大約2,000名程度ということで、チケットを取れなかった人も多かったことだろう。このライブはリハーサル模様からUSTREAMで配信されており、会場に行けなかった多くの仲間も、ステージを見守った。

冒頭、プロデューサーであり、(いわゆるクラブのお姉さん、ということではなく、あくまでも本来の言葉として)ホステスであるちーが、自分たちが経験してきたこと、奄美大島の今を懸命に語ってくれた。オーガスタのファミリーであるファン達も、ちーの無事に安堵し、同時にちー自身の言葉を真摯にうけとめた。


一通り話が終わった後、「代官山の皆さん」ことオーガスタの仲間たちをちーが呼び寄せる。きこえてきたのは「NHKのど自慢の歌」。手拍子をしながら入場してくるおなじみの面々。会場からも手拍子が。

テーマが終わったとたん、山崎まさよしの「なんでやねん!素人ちゃうわっ」が炸裂。ちーが「じゃあこれかな?」というと、松本孝弘作曲の「1090 ~Thousand Dreams~」が。するとヤマ、派手なめがねをかけて「こんばんわ・・・ちゃうねんっ!」ちーは「ヤモリさん」とヤマに声をかける。

・・・ひらがなだったら超大御所、森山良子&矢野顕子ユニットになっちまうで。

とまあ、冒頭からちー渾身のシコミが始まった。臭い猿芝居は続き、オープニングバッターが誰か、という話になる。もしや・・・という通りの展開。オーガスタ劇団による、ダチョウ倶楽部芸。

誰が上島竜兵になるんだ・・・と思ったら最後に手をあげたのは秦基博。「どうぞどうぞ!」

とにかく、このオープニングコントだけは気合いが入ったリハーサルをやったらしい。オーガスタのメンバーにアルフィーばりのコントなんて期待できない。ヤマを除けばボケばっかりなんだから・・・それをオーディエンスはもちろんわかっている。それでもやりたい、彼らの気持ちがうれしかった。

「アタシはずっと舞台で見ているの」と言って、ちーは舞台袖の席に着席する。真横からプロデューサーに見られる。これはやりにくい。

そういいながらも秦君はいつもどおり、弾き語りで「アイ」を歌い上げる。オールメンバーだから一人1曲。バックメンバーも入れられないから、夏同様に「アコースティックライブ」でいくらしい。

ツアー中の秦君が歌い終わる。「こっちへいらっしゃい」と「VIPシート」に秦君を呼び寄せるちー。
なんだか「徹子の部屋みたいだ」と秦君が言うと、鼻を押さえて「テツコでございます」とノリノリのちー。似てなくてごめん、とちーは謝ったが、案外似ていた。

オーガスタキャンプならば、ここでバックステージを終えたアーチストのインタビューが流れたり、イメージビデオが入るわけだが、このライブではホステスのちーが繋がねばならない。オーガスタの面々も、ラジオのレギュラー司会が長い杏子姉さんとヤマ以外は、トークが持たない。ちょっとグダグダになるような気がしたが、台本もない衆人監視状態で、アーチストの素の緊張した姿が見えるのは、ちょっと面白いかもしれない。

2番手は最若手の長澤知之。オーキャンのたびに個人的な評価が上がる長澤君だが、今回の「カスミソウ」は、彼にしてはメジャーコードでシットリとした楽曲。しかしその力の抜き加減が心地よい。ちょっと変わった子、とちーは呼んでいたが、確かにオーガスタの中では異分子。しかしその異分子の本質を、僕らはだんだん、心地よいものに感じてきているように思う。

一端「ちとせの部屋に呼び込まれた長澤君、遠慮しながらも、ちーに突っ込みをいれてみようと試みる。末っ子ぶりが、なんだか微笑ましい。

ステージには椅子が二脚。え?と思ったところで現れたのは姫こと杏子。ギターを抱えての登場。

「前の二人みたいにあたしは弾けないから」ご指名は自分の歌が終わったばかりの長澤君。ということは・・・姉さんがお気に入りの長澤作品、「ねえ、もっと」。杏子姉さんもレコーディング終了直後で、声が鳴っている。ギターもしっかり弾けてる。小悪魔だったり、フェロモン全開だったりの姫と、母親に甘えるかのように甘いファルセットでコーラスを入れる長澤君。これもナイスセッション。

演奏が終了し、ハグし合う二人。姉さんを抱え長澤君は二回転。思わず会場からも「おーっ」という声が。「クルクル」に興奮した姫は「女の子に後ろハグしてもらうと嬉しい」。二人の女子トークは、なんだか「土曜日レディ」の乗りになってきたが、繋ぎのMCとしてはこのパートが一番形になっていた。この辺、さすがNHK仕込み。

オーガスタにはこの二人とmiguと3名の女性アーチストが所属しているが、その女子楽屋には、近頃金髪にしたジャイアン、こと森川社長がずっと居座っていたらしい。ちー曰く「ドン小西」だが、本人は「エンジェル」と呼ばれたいらしい。

女子トークの最中、「小さいおもちゃ」ことさかいゆうが登場。姫は、青山のJ社長の口癖にかけた
「ゆう、●●しちゃいなYO!」がお気に入りと見え(オーガスタキャンプでも発声されていたかと)、さかい君のことはゆう、と呼び捨てにする。

プロデューサーと、事務所の女王が横で見ている。オーガスタでは一番キャリアが短いさかい君にはちょーっと厳しい環境ではあったが、「みち」を弾き始める。彼はMCとVo.で声の雰囲気が全く変わる。ビジュアル的には・・・やっぱりおもちゃ(爆)。

さかい君と姫の「ちとせの部屋」(説教部屋?)の選手交替(くるくるは無理だが、ハグはやっぱり求める姫www)。今度は「同級生」トーク・・・って、さかい君デビューまで結構かかったんだねぇ。知らなかった。

さかい君のエレピが下げられたが、ローランドのRD-700が登場。オーガスタのパーマネントのピアノ弾きはさかい君ともう一人。最近は自分の名前を入れた特製のRhodes Mk.7やグランドピアノをお使いのあの方ですね。相方の方は・・・あれ?ギターがない?!

ということで、この続きはまた今度(忘れないうちに・・・)

このレビュー作成にあたり、USTREAM配信中のTwitterログを自動保存するku-neko(@ku-neko)様開発の「ustweet」、きをふし(@kiwofusi)様開発の「ハッシュタグクラウド」を参照させていただいております。

同じ時間を、USTREAMで分かち合った仲間達の声を見ながら、自分なりのレビューを書き上げていきたいと思っています。

ここまでで、大体最初の1時間くらいかなぁ・・・まだ続く。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.12.06

竹内まりや「Souvenir again」(2010/12/4・日本武道館)(mixi日記再編集)

竹内まりやの10年ぶりのライブパフォーマンス。前回、TFMとFM大阪の開局30周年記念イベントとして行われたのが、「18年と7ヶ月ぶり」だから、前回よりは間隔は狭まったわけだが、「シンガーソングライター主婦」としてのまりやさんの活動ポリシー、そしてプロデューサー山下達郎がバンマスとして、全幅の信頼をおくメンバーをそろえツアーを回るというのは、容易なことではない。 そもそも、達っつあんが毎年ツアーに出ることができなかったのも、「ツアーはアルバムのプロモーション」という音楽界の旧来の考え方に影響されていたと言える。

津田大介氏、牧村 憲一氏の著作「未来型サバイバル音楽論―USTREAM、twitterは何を変えたのか」にもあるが、いわゆるCDアルバムというパッケージ商品が売れなくなったと言われて久しいが、音楽業界そのものの収支構造が大きく変わろうとしている中、興行とそれに付随する物販がアーチスト(及びマネジメント)にとって重要なビジネスモデルに変貌しつつある。

山下夫妻の所属事務所であるスマイルカンパニーは、彼らのRCA/AIRレーベル(RVC社)所属時代のディレクターだった小杉理宇造氏が代表を務めており、その小杉氏がRCAから独立して設立したMoon(当初はAlfa/Moon)レーベルに夫妻も所属。後にMoonはワーナーミュージックジャパンに吸収され、小杉氏は会長を、そして山下達郎も一時期取締役として名を連ねた経緯がある。山下夫妻がMoonを離れることはない(事実上Moonは山下家のプライベートレーベル化している)だろうし、スマイルが当面ツアーグッズで増収を図ろうなどという営業方針は取らないだろうけれども、、今年のPerformance2010ツアーにおいて、「アルバムとツアーを切り離して、今後は好きなときに好きな曲を中心としたセットリストを組んで毎年ツアーをしたい」と達っつあんは宣言していた。

まりやさんは、結婚以来その達っつあんのレコーディングやツアーの合間に自分の作品を書き溜めて、スケジュールが空いた時にレコーディングをし、アルバムを出すというスタンス(本人曰く「不器用な生き方」)だが、今年のツアーは39本と若干規模を抑えたこともあり、ツアー終了後からリハーサルに入ったと聞く(逆に、プロデューサーとしての山下達郎はこのステージを意識して自身ののツアーを抑えたのかもしれない)

その10年前のパフォーマンスも武道館の2階から見て(なおかつライブ盤には私の奇声が入っている・・・)いるのだが、まりやさんの歌自体はPerformance2007-2008の中野サンプラザで最前列から拝聴させていただいているし、RCA/AIR'Sスペシャルの時にもお出ましになっている。しかし、今回はアリーナ席。ライブの相方・K氏のここ2年のチケット運は本当についているとしか言い様がない。今回も前から12列目、難波先生とまりやさんの立ち位置の中間という、最高の場所。 

はじめてアーチストとしての竹内まりやを意識したのは、恐らく「けんかをやめて」と「元気をだして」の作者としてだと思う。80年代前半、小学生として憧れたアイドル、河合奈保子と薬師丸ひろ子への提供作品だ。

そして、自分がはじめて竹内まりやの作品を買ったのが、その2曲をセルフカバーした超ロングセラーアルバム、「REQUEST」である。その後、Moonレーベルから発売された全作品はすべては持っているし、まりやさんのデビュー30周年記念ベスト「Expressions」でRCA時代の作品も聴いている。

私の記憶の中で竹内まりやという名前と楽曲が合致したのは、「セプテンバー」や「不思議なピーチパイ」だが、彼女のデビューシングル「戻っておいで・私の時間」は我が家御用達だった伊勢丹のCMソングだから、聞き覚えがある。ほぼ、まりやさんの32年のキャリアを知っていることになる。

達郎ツアー同様に、会場は40代から50代のオーディエンスが大半で、70代以上の方もいらっしゃったようだ。たぶん、NHKドラマの「だんだん」や「Denim」でまりやさんを好きになった、共鳴したというファンの方からすると知らない曲が多かったかもしれないが、RCA時代、そして80年代のナンバーをちりばめてくれた今回のセットリスト、大いに堪能した。30代(といってもアラフォーですが)の我々、会場では若輩であるが、まりやファンとしてのキャリアは20年を越えているわけで。

今回のイベント、オープニングアクトを初日はまりやさんの学生時代の先輩であり、ナイヤガラ人脈の一角である杉真理のBOXが、二日目はデビュー前にまりやさんがツアーに回り、初期作のレコーディングメンバーであるセンチメンタル・シティ・ロマンスが務めた。センチというバンドはもちろん知ってはいるが、実はほとんど楽曲を聴いたことがなく、「Denim」収録の「シンクロニシティ(素敵な偶然)」のPVではじめて演奏を聴いたようなもの。日本のポップ系バンドでは、スティールギターを多用する珍しいバンド、くらいの認識しかなかった。キャリア38年、しぶとく生き残っているアーチスト。懐かしい感じのするカントリーテイストの楽曲で心地よい時間を過ごした。

それにしても、思い返せば武道館でライブを見たのは、その10年前の「Souvenir」が最後だった。アリーナ席となると、学生時代のE.クラプトン以来ということになる。

武道館はビートルズが日本で唯一パフォーマンスをした場所、ディープ・パープルが伝説のライブを残した場所として、ロックを志す者にとっては特別な思い入れがある。センチのメンバーも、ビートルズがこの会場でコンサートをやらなかったら、ここでコンサートするなんてことはなかったのだろう、とMCの中で語っていた。

ビートルズ来日に際しては、保守派の論客がネガティブキャンペーンを展開したわけだが、しかし、彼らが登壇したテレビ番組は日本テレビ系であり、ビートルズを招聘したのは親会社の読売新聞社であるから、今にして思えば、あのキャンペーンも読売グループの宣伝戦略であったのではないか、と思わなくもない。かくして、ビートルズの後、数多のアーチストがコンサートホール(あるいは「ライブハウス」)として公演を行い、多くの日本のミュージシャンが目指す聖地となった。

しかしながら武道館は常設ホールではないし、何と言っても床が板張りだから、バスドラの音が仮設ステージから会場全体に共鳴する。天井も高いし、独特の音場になる。正直、音がよい場所ではない。音にこだわる山下達郎は絶対自身はパフォーマンスしない、と断言してきた場所である。

その達っつあんも、10年前のまりやさんのコンサートで武道館のステージに立ち、10月末のワーナーミュージックジャパン40周年記念コンサートでは、自身のキャリアで初めて、武道館でパフォーマンスを行ったわけだが、直後のサンデーソングブックでは音質云々を別として、可動式の椅子や、1、2階席の古く堅い椅子でのリスニングでお客さんが大変だ、という理由をあげ、単独では武道館でのパフォーマンスはしないという趣旨の発言を再びしていた。

今回の竹内まりやのコンサートもまたプラチナチケットである。山下達郎のチケットも入手が難しいが、場所と回数を重ねているので見る側も工夫をすれば公演を見ることは可能かもしれない。しかし、竹内まりやの場合はそもそもコンサート頻度が低いため、音は妥協してでもある程度キャパシティを確保できる場所でのパフォーマンスが求められる。

そういえば、達っつあんは音に拘るが故に、ギターもマイクもワイヤードのものを使うが、まりやさんは今回ワイヤレスマイクを使用していた。できるだけステージの端まで行って、1階席、2階席の観客のそばに行きたいという想いがあるからだと思う。まりやさんはファンと直接会うためのコンサート、という趣旨のコメントを繰り返していた。実はこれ、10年前にも繰り返していたと思う。

売れなくて地を這いずっていたシュガーベイブからRide On Timeまでの山下達郎と異なり、竹内まりやはアイドルに近いプロモートをされており、そこそこのヒットもあった「売れっ子芸能人」シンガーだった。しかし、本人のプレイしたい音楽と現実のギャップの中で悩みぬき、「寿休業」ということでその活動を一端ストップする。アイドルに恋愛はご法度であり、結婚は引退と一意だった80年代の日本のミュージックシーン。本人が好まずともアイドルにちかいマネジメントの中での活動であったから、これはある種の掟破りと言えた。

しかし、活動休止前からアン・ルイスへの楽曲提供(アン・ルイスもまた、プロモートと本人の希望のギャップに悩んでいたシンガーだった)などで作家としての評価もあったまりやさんには、多くの作り手が楽曲提供のオファーをし、本人が望んでいた通りの活動を30年近く続けることができた。そのこともまた、まりやさんは何度も語り、達郎をはじめとする周囲のスタッフ、ミュージシャン、クライアント、そして彼女を支持してきたファンへの感謝の言葉が何度も繰り返された。

こういう活動もあり、ということを日本の音楽界にも、リスナー界にも示してくれたまりやさんにこそ、私はお礼の気持ちでいっぱいなのだが。

それはそうと、武道館の音の悪さ、というか癖というべきなのだろうが、実はセンチのパフォーマンス中に、バスドラの共振を感じていた。このブログでも賞賛している小笠原君の手数の多いパフォーマンスでは、相当低音が響くのではないか、そう予感していたのだ。 しかし、そこは夫妻の絶大な信頼のある小笠原君。いつもよりも一層慎重なドラミングをしていた。

そして、会場のPAは完全に竹内まりやにフィットしていた。 日本有数のセッションミュージシャンを武道館に集めた状況で、まるでアルバム「Souvenir」のように、まりやさんの声を中心とした、バランスの取れたサウンドを堪能することができた。ここが武道館であることを忘れるような音であった。

10年前というと、まだ会場の照明はかつてのバリライトを彷彿とする巨大なものだったし、PAスピーカーはすでに吊り下げ式ではあったが馬鹿でかい、という印象だったのだが、近年のPAテクノロジーは大きく向上している。恐らくデジタルエフェクトで調整しているのだろうけれど、日本屈指のスーパーミュージシャンの超絶プレイをバックにした竹内まりやのボーカルは、とにかく伸びがよく、際立っていた。

記憶が薄くなってはいるけれど、少なくとも武道館でのライブは1989年1月のオフコース以来、5回以上来ているはずの自分の耳の中で、今回の武道館のPAアウトの音はベスト!

・・・であるが故、センチのパフォーマンスはちょっとボーカルが弱くなってしまっていたような気がする。

センチとまりやさんのステージの合間の20分のインターバルの間に、ステージはいつものメンバーの楽器がセッティングされていく。会場に貼られたポスターは、10年前、山下家中のギターを弾き比べてチョイスしたという傷だらけのテレキャスターを手にしたまりやさんの写真が採用されていた。たぶん今回もまりやさんはテレキャスターを手にするだろう、ということは想像がついた。

そして、ローディーがチェックする佐橋佳幸のギターに見慣れないものが。

リッケンバッカー!

ということは、リバプールサウンドをイメージしたアレもある、ということだろう。かくして予想通りまりやさんはテレキャスターを手に登場。さすがに弾き語りは久々だろうからちょっと歌いにくそうではあったが、声は10年前よりも出ている印象。

10年前の黒い衣装も素敵だったが、今回の白いワンピースも上品。序盤重ねて着ていたラメのブラウスもキラキラしていて、まぶしかった。

本当に、まりやさんは変わらない。50代らしいしぐさも時折あるけれど、リアルで拝見している10年前と少しも変わらない。神々しい、ディーバだ。

トークは長めで、ゆったりとした時間。10年という時間をかみしめながら、今回はじっくりと2時間のパフォーマンスを堪能した。30年前のRCA時代のまりやさんが好きな楽曲も少しも色あせていないし、今年の発表作品ではこのメンバーならではのジャジーなフィーリングを堪能した。

今回は、難波弘之、柴田俊文のツインキーボードに加えバンマス用(機種不明)、さらにはスタレビの名キーボーディストであった「白一点」男性コーラスの三谷泰弘のポジション横にもヤマハのMOTIFが並ぶ、キーボード好きにはうれしい状態。さらに佐橋クンの横にはスティールギター(センチが演奏したあの曲だけではなく、数曲で使用)。佐橋クンはいつもの佐橋モデルのテレキャスはもちろん、久々にレス・ポール、マンドリンも出してきた。

コーラスの国分友里惠、佐々木久美のご両人の登場パートも多く、うれしい感じ。どうしても山下家はシーケンサーは極力使わないが、テープ遣いではある。特徴的な多重ダビングのセルフコーラスが印象的な楽曲が多いので仕方ないのだが、超強力なコーラス陣との絡みもレコーディングとは違った楽しみがある。

もちろん、伊藤広規のベースはいつも通り心地よく、土岐英史がおいしいところを持っていく。メンバー最年長、今年一年は「還暦」をネタにされ続けてきた土岐オヤジだが、今日のMCでは愛娘、土岐麻子嬢のこともまりやさんが紹介していた。また、サハリンこと佐橋クンの紹介は、まりやさんも見たシュガーベイブのイベントに彼もいたことを紹介し、様々な縁がつながって今日がある、ということをおっしゃっていた。

「Denim」の頃から、まりやさんは人生とか、縁とかというキーワードをしきりに口にするようになってきた。50代に入り、子育ても一段落して浮かんだ思いがたくさんあるのだろう。まだまだそういう境地にはいたらない若輩者として、達っつあんもそうだけれどまりやさんの言葉は、将来の自分への宿題だなと感じる。あんな素敵な50代になりたい。しかも、老いも枯れも感じさせないんだから、二人とも!

今回もTOKYO FMとFM大阪の開局40周年記念イベントであり、同じく上陸40周年を迎えたケンタッキー・フライド・チキンが特別協賛と言う形で実現した「Souvenir again」。この後は達郎の新作制作と、リリースを延期しているニューアルバムの仕上げがあるわけだが、達っつあんの構想としては毎年ツアーに出ることになっている。同時に、恐らくこのパフォーマンステイクの中からライブアルバムのマスタリング作業も行われることだろう。 今回、アリーナ最後列には照明、PAに加え、レコーディング卓もセッティングされていた。レーベルとしては貴重な音源である。今回もまたライブアルバムと言う形でこの感動を振り返ることができるのではないかと期待する(しかし・・・達っつあんの「JOY2」はいつになるのやら・・・)。

まりやさんは自分自身のペースと達郎のスケジュールを優先させたい、と言っていたが、ファンとしては今回のパフォーマンスなら、5年、10年といわず達郎ツアーのエクストラバージョンとして、まりやさんのライブもぜひ聴かせてもらいたいと願う次第。

P.S:アリーナ席でお手製のうちわを持ち込んでいたファンの方。親ジャニーズ系アーチストである夫妻なので全然OKなのだが・・・「まりや」ですから!!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.11.30

「アイシテルの言葉/斜め45度」中嶋ユキノ with 向谷倶楽部

先日、高崎サティで「デュエットソングのマエストロ」KGと共にインストアライブに登場した中嶋ユキノというシンガーがいる。

彼女のことはこの夏USTREAMで知った。ピアノの弾き語りスタイルで毎週歌っているし、菅原紗由理、May’n、伊藤由奈等へ歌詞を提供している。また、川島あいのコーラスにも参加するなど、キャリアを重ねているヒトらしかった。

私自身、鍵盤好き(弾きとは言えまい、最早)なのでひかれるものはあったのだが、いわゆるデビュー(日本の音楽界・芸能界ではレコードが出た時点を「デビュー」とする商習慣が残っている)ソング・・・のデモの完成度が高いったらありゃしない。

なんせ、日本テツ界随一の実力者・・・じゃない、世界で一番iPadで素敵な演奏をする・・・でもないっ、日本を代表するフュージョングループ「カシオペア」のスーパーMC兼グレイテストキーボード、向谷実と、森高千里他、日本のポップミュージシャンを発掘してきた斉藤英夫の二人が真剣にサポートしているのだ。

そもそも、彼女のUST配信の際、向谷さんがコメントしてきたのが発端だったらしい。「かわいい子がピアノ弾きながら歌ってますよ」向谷さんのタイムラインに流れ込んできた「美女センサー」に興味を持ったところが、「お宝発見!」ということで(向谷さんの口癖『タイムラインは宝の山』)、これまでUSTREAMで2度の公開デモテイク収録をして、11月27日、28日にこれまた全面可視化状態で本レコーディング。

今朝6時にトラックダウンを終え、夕方にはiTunes、e-OnkyoなどでDLが開始されるという、ものすごいスピード展開(これまた向谷さん曰く『産地直送』)。

二日間の強行レコーディングに参加したミュージシャンがまたすごい。向谷、斉藤両氏はもちろんのこと、ドラムスが島村英二、ベースはナルチョこと、カシオペアの僚友、鳴瀬喜博。サックスは二代目T-SQUAREサックスプレイヤーの宮崎隆睦、さらに新人のデビューでは今時贅沢な、クラッシャー木村Stringsによる生ストリングス。おまけ・・・というにはこれまたビックネーム、カシオペアのドラムスである神保彰もタンバリンで急遽参加・・・

それぞれがリーダーになる強力な面々!

編曲は向谷さんということになるが、といってもどうやらラフなものらしく、実際は各ミュージシャンがデモテイクを聞いてのインスピレーションによるプレイ。ナルチョも島村さんも、自己をアピールしつつ、他のパート(特にストリングス)を意識し、何より主役の中嶋ユキノの魅力をひき出す演奏。ストリングスも実に滑らかで、サビを演出している。感激のあまり、レコーディング中号泣するユキノさんの姿も見られた。

宮崎さん、というと近頃はアルトサックスの印象が強いけれど、本レコーディングでは当初はテナーサックスを出してきた(個人的には、テナーのしっとりしたテイクもすごく格好良いと思ったのだが、やっぱりアルトやソプラノサックスメインのご時勢、テナーは地味だったのかな)。

終盤、ミックスダウン、そしてマスタリングまで配信は続いた。レコーディングの時点から見ている側が自由に感想を書き込むこともOK。カシオペアファンも、鉄道ファンも、もちろん中島ユキノファンも、思い思いの感想をタイムラインに書き込み、それを見たスタジオ側も、時に臨機応変に変更する。

リスナーとミュージシャンが一体となったレコーディングが進み、忌憚ない意見が楽曲の完成度を高める。これが向谷倶楽部の「産地直送レコーディング」の特徴。

ああでもない、こうでもないという意見がタイムラインを飛び交う。吹奏楽とかやっていたり、ジャズ・フュージョンを知っている者、そしてライナーノーツを読む者からしたら「神々」の演奏である。どれも素敵な、もったいない音源。

私には畏れ多い・・・と思ったが、私もリスナーとしての自分の耳を信じ、二言、三言タイムラインに参加した。ただ、真剣に聞けば聴くほど、実際の配信、あるいはCDの音とUSTREAM経由の音にギャップがあることに気がつき、出来上がりを待つことにした。

そんなこんなで自分もちょっとだけ参加した気分になっているこの作品、予定通り現在iTunes、e-onkyoなどでダウンロード可能。

その前に、楽曲『アイシテルの言葉』のPVも今日の夕方、YouTubeで配信開始。向谷倶楽部部長代理、斉藤英夫さんから「ブログにはってね」という号令が出たので、まずはmixiにてご紹介。ぜひ聞いてみてください。よかったら、もう1曲、「斜め45度」もあります。

YouTube向谷倶楽部チャンネル


今晩、久々にiTunesStoreから楽曲を購入(基本的にパッケージがないとダメなヒトなので、DL購入はイレギュラー)。しかし、デモテイクや配信でずっと聴いてきた中嶋ユキノwith 向谷倶楽部の2曲。頭の中でヘビーローテーションに突入していたのだ。タイムラインから向谷実のピアノと中嶋ユキノのボーカルだけがフューチャーされた「piano & vocal ver.」も収録されることに。これがまたいい。


やはり、USTREAM経由で聴いた音と、出来上がった音の印象は違う。もちろん、私が寝た後の数時間のミックスダウン、そしてマスタリングを経た音なので、違うのは当然なのだが。

音楽を知っている人なら、このメンバーの演奏を楽しむという形でも充分堪能できるが、これほどの大物に負けない、大物を本気にさせる中嶋ユキノというボーカリストの力。Twitterのまだまだ発展途上の世界で終わらせてはいけないと思うわけだ。

ぜひ、いいなと思ったらお近くのラジオ局にリクエストしていただきたい。そして、ポチっとしていただけたら幸いです。損はさせません。

きっとあなたの頭の中でも、ヘビーローテーションで響き続くこと間違いなし!


また、レコーディングの模様はUSTREAM 向谷実チャンネルのアーカイブをご確認ください。

パソコン・インターネット, 音楽, USTREAM | | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.11.06

山下達郎 Performance 2010(2010/11/5・NHKホール)

10月の大宮に次いで、Performance 2010の2本目はNHKホールの追加公演。

FC先行があったわけでもないし、コネがあるわけでもない一般人スーパー手配師、K氏のおかげで、NHKホールも1F(左手のお客さんでした)にてじっくりと楽しみまして。

NHKホールには、もう何度行っているのだろう。通算で10回は超えていると思うんだけど・・・

初体験は子供の頃、「歌謡ホール」の公開放送。当時も今も、演歌系の歌手が多い火曜日20時(蛇足であるが後枠となる「歌謡コンサート」司会の小田切千アナウンサーは、我々のサークルの先輩である)、この日は松田聖子が出演、「黄色いさくらんぼ」を歌った(記憶では、この手の番組で、この回を含め2度ほど歌っているのではないかと思われる)。河合奈保子ファンの私が、奈保子を一度も見ていないのに、アンチだった松田聖子はなぜか生で見ている・・・レッツヤンは当たらなかったし、子供だったから仕方ない。

高校の時には全国高等学校放送コンテストの本選を見に行った。私事だが、高校3年の時に、個人アナウンス部門の東京都代表として同大会に出場している(ただし、予選落ち)。最上階の最後列から、全国のうまい高校生のアナウンスを聞いて、唸るしかなかった。

大学時代は渡辺美里や外タレのコンサート、そして山下達郎がNHKホールを東京の準フランチャイズとした12年間、ツアーの間に1度は渋谷に行っている。しかし・・・

これまですべて3F!今回初めての1F。柴田さんの前、小笠原君のプレイも堪能できる。目線は・・・佐々木久美さんの対角線上。

千秋楽が地方遠征となる近年の達郎ツアー、前ツアーは沖縄フィナーレ前のサンプラザ最終、今ツアーも八戸を前にしたNHK最終。

「実質的な千秋楽」、というご本人毎度の発言は、笑点・地方ロケにおけるこん平の定番「●●で生まれちゃーざー村で育った・・・」のようなリップサービスの面もあろうが、定席での公演の最終日、というのはやはりプレイヤーの気持ちも入っているようだ。終盤、咽がカレた、と苦しい場面もあったが、達っつあん自身の鳴りは今日もすばらしかった。

残るところあと1公演残しなので、ネタバレは最小限だが、今日は「実質的な千秋楽」らしくアンコールでは1曲追加となっていた。

それにしても・・・なぜに追加公演のファイナルが八戸?という謎は残る。まあ、本当に打ち上げ旅行を兼ねた面もあるようなので、今回は大間のマグロや八戸のイカを楽しまれるのではないか・・・というK氏の予測。

私は今ツアーのセトリの流れで八戸かなぁ・・・という気もしないでもないのだが、変に八戸を知りすぎているから故の邪推かもしれない。いずれにせよ、本当の千秋楽、八戸公演に行かれる方、メンバーのプレイは回を追うごとに良くなっているようですので、ぜひエンジョイしていただきたい。

一点だけ。山下達郎のツアーには1stキーボード、難波弘之のフェンダー・ローズ・スーツケース・ピアノが定番である。今回もスーツケースは健在なのだが、もう1台、達っつあん専用にRhodes Mk.7が置いてある。達っつあんは「フェンダー・ローズ」と呼んでいるが、厳密には現在のローズはフェンダー傘下ではないので、「ローズ」と呼ぶのが正しい。

何のことはない。達っつあん用の古いローズ(Stage Piano Mk.1かMk.2だろう)が壊れて、代替品がなかったのであの曲は弾けなかったというのだ。

確かに、1990年代のローズは、ローランドが電子的に模した「サンプリングキーボード」だった。90年代にはサンプリング技術は確立されているから、ほぼ忠実な音は再現できていると思う。ローランドの電子ピアノでも、打感はそれなりだと思うのだが・・・達っつあんは昔のローズの使用感じゃないと、その歌が歌えなくなってしまうのだと。

確かに、サンプリングキーボードでは、ローズが内部で共振する、あの音や、キーボードのタッチは再現できなかった。事実、「名ばかりのローランド・ローズ」の楽器としての評価は低い(だけど、中古市場で値落ちしないのは、やっぱりあの音は使いたいミュージシャンが多いということだろう)。

こじんまりとだが再建された新生ローズ社の第1号製品がMk.7。日本ではFenderUSAと同じく山野楽器がディストリビューションしており、すでにスキマスイッチの常田君なども使っている(彼のMk.7には「ShintaRhodes」というシャレが書いてある)のだが、達っつあんのモデルは日本導入第一号機だそうで。

これでずっと「あの曲」をステージで演奏できる、とご本人は仰るが・・・ローランドが余し、コルグやスタインウェイを抱えるヤマハは、かつての宿敵CPのメーカーであるわけで。楽器はどうにかなるかもしれないが、サポートは心配なところ。

「1980年代からなーんも進歩してません」とのご発言も今日はあったが、確かに・・・キーボーディスト目線でも、難波センセはグランドピアノとスーツケース・ピアノ、柴田さんもメインはハモンドで、ここぞという定番の音のためにオーバーハイムやDX7が登場する。一番新しいのがヤマハのMOTIF・・・(実際は裏にラックがあるんだと思うが)。

1980年代、TMNに代表される機材に囲まれるキーボーディストのステージを見慣れていた私にはさびしい面もあるが、事実90年代後半から、ステージのキーボードはシンプルな構成になっている。

それでも・・・DX7の音はDX7から鳴らさないと、やっぱり時の達郎のサウンド、にはならない。

逆をいうと、山下、難波、伊藤、土岐の4名が30年近く同じ楽器で同じ楽曲を演奏している。そして2ndキーボードも奏者は変われど、同じ機材、同じ音色で演奏している。

さらに、奏者は超一流。悪いはずはないのだよなぁ。

渋谷の街で演奏するストリートミュージシャンを見てK氏が呟く。「今日の客の耳は肥えてるから気をつけろ」。

20代、30代のお若い方が増え・・・親子で並んで達っつあんの演奏を聴いている姿も目立つような気がする。「自称若手」の我々だが、実は主客層である40代から50代のナイヤガラ世代の先輩方でも、「お若い方」でもない、中間層なのだ。

まあ・・・そうはいっても山下達郎がNHKホールを使い出したのと同時にツアーに(オーディエンスとして)参加させてもらっているわけだから、かれこれ12年?まあ、とりあえずベテランではあるんだな、たぶん。

最後に・・・大阪フェスティバルホールに続き、NHKホールにも建替え・改装の話がチラホラ聞こえだしているとのご発言。思えばNHKホールもまもなく築40年である。そろそろ、そういう声が出だしてもおかしくない。

近頃は公開生放送も少ないし、紅白歌合戦の存亡も危うい。NHKホールには芸人の血と汗と涙が染み込んでいると達っつあんはおっしゃる。

それだけではない。日本を代表するNHK交響楽団の主たる演奏場であり、日本有数のパイプオルガンの設置場所でもある。

とはいえ、フェスティバルホールも大阪フィルハーモニー交響楽団の本拠でありながら、大阪フィル自身の利用頻度も減り、ホールを維持することができなかった。

確かに、エントランスや1Fロビーは、少しすすけた印象もある。また、クラシックホールとしてのNHKホールの評価は低い(サントリーホールや東京芸術劇場などのクラシック専用ホールと比較しての話)が、NHKホールが汎用ホールの基準を引き上げ、レベルを高めてきたことは間違いないと思う。

「NHKホールまで壊される日にゃ、私ぁ暴れますぜ。」

間違いなく、数多くの名演が行われたホールの一つ。まだ暫くは大丈夫だろうが、NHK放送センター自体の老朽化・再開発の話もあるので、暢気にもしていられないだろう。

サンプラザも運営が安定していないし、パストラルや厚生年金はなくなった。イイノホールは改築後復活するが、日比谷公会堂こそ危ない・・・

JCBホールなど、新たなステージも登場してきたが・・・守るかどうかは所有者の決めることだが、利用者である我々も、無関心ではいられない。

達っつあんからフェスティバルホールクローズ時以上の大毒舌を聞きたくはないなあと思う次第。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.11.02

USTREAMで世界のSAKAMOTOのライブが生で見られる、幸福<追伸あり>

坂本龍一が北米ツアーに回っている。

ふと彼は思ったらしい。このツアーをインターネットの映像配信サービス、「USTREAM」で配信したいと。

ちょうどシアトルには、Microsoftの副会長として、かつてビル・ゲイツの相棒を務めた古川亨さんがいらっしゃる。教授は古川さんに「中継やってくれない?」とツイート。古川さん、基本エンジニアであり、オタクだから張り切って準備に入った。

それを見ていたデジタルステージの平野社長。近頃はUSTREAMでコンテンツづくりの学校やったりしているけれど、基本的にコンテンツツールのメーカーの人なのだが、「うらやましいなぁ」とつぶやいた。それを見た古川さん「手伝ってよ!」

平野さんは仕事を半ば放り投げ(今まさに、オフィスの移転の最中だったりする)渡米を決意。かくして二人のインターネットエンジニアが手弁当で、世界のSAKAMOTOのピアノコンサートを生配信。

もちろん、ど素人じゃないからそれなりの機材は持っていらっしゃるが、あくまでもお互いの「手持ち」の機材で勝負。シアトルのホールにはネット環境などないそうだが、Mac Book ProとMac Book Air、そして日本の空港でがレンタルしたモバイルWi-Fiルーター(MiFi)で送られたその音と映像を、(日本時間では)日曜日のお昼時、世界中の9000名が見た。

このところ教授はライブの音源を(日本国内に限っては)速攻でi-Tunes Storeで配信(こちらはビジネスである・・・http://itunes.apple.com/jp/album/ryuichi-sakamoto-playing-piano/id400864371?ign-mpt=uo%3D4)しているが、「ライブ配信は一期一会」というキーワードで、アーカイブ(録画保存)はされていない。

たまたま、平野さんが、カシオペアの、そして近頃は鉄道オタクで有名な向谷実さんとお友達で、そういう関係性を知って平野さんもTwitterでフォローさせていただいていて、この経緯を聞いていたので間に合った、というところだ。

2度目のアンコールだったらしいのだが、「Merry Christmas,Mr.Lawrence」。世界のSAKAMOTOを決定付けた「戦メリ」のテーマソング、そして・・・

本人演奏+MIDIピアノによるYMO作品。中でもBehind The MaskはYMO作品の中でも昔から好きな曲の一つだが、震えがくる演奏。

日本におけるインターネットの歴史とリンクして社会人やってきたし、初期には何らかの形で(当時としては)画期的なイベントに(若手社員として)関わらせてもらった時期もある。

いろいろ「大人の事情」はあるけれども、どうやらUSTREAM級のプラットフォームならば、1万アクセスこようと、3G系のモバイル回線からの送信であっても、鑑賞に耐えられるというのは、今となっては稚拙で、無茶だった10数年前の配信と比べものにならない進化だ。

「テツ」で知られる古川さん、車で行ったほうが近いバンクーバーへ平野さんを付き合わせ、電車で移動して、「生世界の車窓から」を実施。途中切れ切れにはなっていたが、アムトラックが走る様を生中継。先日、SLで九州を回る番組をNHK-BSが放送したが、個人でやってしまうのだ。

#そのNHKの番組に出演した向谷さんを繋いだのが平野さんだというから、おかしな話。

いよいよ日本時間の明日11時半、バンクーバーから、もう一度だけ、坂本龍一のパフォーマンスが配信される。今回も古川&平野コンビ。これが終わると平野さんは急いで日本へ帰る。古川さんも後を追って帰ってくる。とにかくあわただしい。

が、目下最大の問題が、シアトルで頼りになったMiFi通信がバンクーバーでは使えないのだと。

何のことはない。アメリカからカナダに移動してしまったため、キャリアが変わってしまい「ローミング状態」なのだ(確か、最初はバンクーバーの配信や予定していなかったようにも思う)。だから、使い放題にならず、膨大な通信費が二人に降ってかかるハメになりかねないことに、頭を悩ませている。

サム・フルカワといえば北米でも相当有名な方だ。昔ほどではないけれども、IT関係では彼を知る人は少なくないはずだ。最近、Appleに抜かれたらしいが、それでも世界有数の企業であることには変わりがないMSのBoardだったのだから、お金も、それなりに持っているし、一声かければ回線くらいどうにかなりそうなものだ。

でも、彼らはあくまでも誰でも(ちょっとオタクじゃないと持っていないカメラはあるけれど)ちょっとがんばれは揃えられる機材を使い、一般人と同じ条件で配信をすることにこだわっている。だから今、旅先のバンクーバーながら、ショップで最小限の買い物で配信環境を整えようとしている。

一般人の感覚でこの世界的な出来事を完遂する。その気持ちが大事だし、ありがたい。

古川さんが会長を務めていた頃のMSKK(マイクロソフト日本法人)や私の勤務先は、ずいぶんといろいろな人にタカられてきた。

ITを広めたいんでしょ?ITってこんなにすごいんだっていうデモンストレーションでしょ?

そういう感じで、MSKKと私の勤務先は、ずいぶんといろいろな協賛やら寄付やら、投資を行ってきた。昔もYMOだか教授のライブ、あるいはいろいろな小学校を結んでの遠隔授業とか・

私が12年前にはじめてやった、とささやかな見栄を張っているテレビ電話多地点接続によるスレッジホッケーの通信中継だって、会社の金とサービス、機材、先輩の人件費があってはじめて実現できたのであって、個人では到底できなかった。

確かに10数年前は、キャリアなりプラットフォーム提供者がそういう物的支援を行って、ようやく何とか形になるような状況だった。個人で配信なんて、望んでもできなかった。

今は違う。パソコンと、ちょっとだけいいカメラとマイク、そして少し早いモバイル回線さえあれば、誰でも数千人、いや数万人の同じ興味を持つ人と同じ時間を共有できるのだ。

なぜならば、これはソーシャルコミュニケーションの実験だから、力ずくのやり方ではそぐわない。誰でもちょっとだけがんばれば実現できるということを、経験豊富な人たちが証明する作業に他ならないからだ。

USTREAMは会社から制限かけられているし、ガラケーでは受信できないので明日のオンエアは見られない。でも、無事に問題が解決できて、準備が揃うことを祈っている。

お時間がある方はぜひ、USTREAMに接続して、坂本龍一の鳥肌モノのプレイを楽しんでいただければと思う。

http://www.ustream.tv/channel/6117744#utm_campaign=unknown&utm_source=6117744&utm_medium=social

↑日本時間2010年11月6日、13時より、最後の公演・LAのライブもこのアドレスで配信ですよ!!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010.10.19

山下達郎 Performance 2010(2010/10/18・大宮ソニックシティ)

一昨年暮から昨年春にかけてツアーに出ていた山下達郎が、2010年もまたツアー中。

かつては当たり前にアルバムのリリースと共にツアーをしていた彼だが、そもそもアルバムが寡作となり、ツアーに出る口実も少なくなっていた。そうこうしているうちに、今や重実徹センセはMISIAのプロデューサー、バンマスとしてご多忙だし、青山純さんも体調が心配された時期もあったし、「松さんのご主人」佐橋佳幸氏(・・・というか、永年の癖で、以後は佐橋クンと書かせていただく。年長者だが・・・)は、とにかくスケジュールを押さえるのも大変。

そんな状態の中、達っぁんの大阪のホーム、「大阪フェスティバルホール追善公演」という意味合いが強かった前回ツアーから、アオジュンさんに代わるDsとして起用されたのが小笠原拓海クン。20代の若手ながら山下洋輔氏にも可愛がられているテクニシャン。そして、重実さんに代わる2ndKbとして(そもそも、重実さんが2nd、ということ自体贅沢なんだが)加入したのが柴田俊文氏。

このメンバーでしばらく固定したい、と前回ツアーで話をしていた通り、同じメンバーではじまった2010年のツアー。デビュー35周年にあわせ35本(追加があり、サンキュー、ということで39本ということになった)と少ないこともあり、群馬は素通り、北関東は宇都宮のみ。

17年にわたる私の「相方」にして最強のチケット手配師であるK氏。地元では数少ない町内会の若手・・・いろいろ言い方あるらしいが、面倒なのでこれで許せ・・・でもあり、祭りの時期はどうしても身動き不能。こちらも中間決算期に大きな動きは取れない。

遠征はK氏の祭り翌日にあたる10月18日大宮一本勝負。

「8列目なんでよしなに」

K氏は、達郎FC会員であることと、20年以上のチケットぴあ会員である以外、ただのサラリーマンなので、特別なコネとかそういうものではない。まったくもって彼の強運のおかげだけで、ここ2回のPerformanceを最高の場所で見させていただいている。

K氏は、業務上の研修が入ったとかで遅れて会場入りするということで、今回は先に会場入りさせてもらった。ソニックシティは仕事で小ホールには来たことがあるが、大ホールは初めて。パンフを買って、座席表を確認する。

・・・どまんなかなんですけど。前回ツアーの中野サンプラザでの最前列も強烈(1m前に竹内まりや!!!!)だったが、今日は自分のまっ正面にブームスタンドが。57歳のオッサンを目の前に緊張するアラフォー男(爆)だって、ずーっと目が合っちゃうんだもの。はやくK氏がこないものか。隣の空席、こういう時目立つんだよね。

オープニング3曲を終えてMC中に、K氏がようやく席に誘導されてきた。「今ご到着で」案の定達っあんに突っ込まれるK氏。おいしいぞ、キミ。

前回のツアーあたりから、達郎のツアーでも客席から野次が飛ぶようになってきた。達っあんと同世代、というか我々より上の先輩方なのだが、もともとの客層が高い山下達郎の上、4年前の吉田拓郎、南こうせつの「つま恋」で昔を思い出した人が増えたのが原因じゃないか、と思うのだ。年長者が積極的に煽ってくると、この空間では若輩もんである我々は、ついつい萎縮する(爆)。美里のツアーなんぞじゃ、積極的にこっちが煽り役をやったもんだが。

達郎のツアーといえば、終盤まで座席に座ってじっくり聴く、そんなスタンス。スタートから立ち上がれと煽るタイプのミュージシャンじゃない。こちらも、PERFORMANCE '98-'99からのオーディエンス。本数はたぶん6本目だと思うのだが・・・

ところが今回は、1曲め(これが、大定番じゃないんだな!)からコーラス、そして佐橋君達からクラッピングを求められる。あれ、いつもよりノッてもいいのかしら?

今日のパフォーマンス、終始達っあんもすごく笑顔だったし、メンバーもリラックスしている感じ。特に「1975年のシュガーベイブを再現」という初期作品の演奏は・・・リアルタイムでシュガーベイブを聴きたかった!と改めて思うような内容。

たぶん、実際は今の個々のプレイヤーの技量によるものが加わり、オリジナルメンバーのパフォーマンスよりはるかに高いと思うのだが、とにかくかっこいい。

実は達郎ソロデビュー作である「CIRCUS TOWN」は、あまり得意なアルバムじゃなかった。今回のMCで達っあんに「ライブは予習するもんじゃない」と説教されたが、予習どころか復習を欠かさない我々である(笑)

その復習(RCA/Airs SPECIALのFMオンエア音源)によってようやっと耳になじんできたところなのだが、個人的にはそのレコーディング期の最先端のNYのアレンジ、あるいはRCA/Airs SPECIALの時よりも、今回の「1975年のシュガーベイブ」の泥臭さのあるアレンジのほうが、完璧にはまった感じを受けた。

たぶん、その印象はアレンジだけの問題じゃないんだと改めて思う。今回、達郎を含めたメンバーの一体感、ソロアーチストのツアーではあるが、確実にステージは1つのバンドとしての結束のあるパフォーマンスを見せてくれた。それが前回のツアーと今回のツアーの最大の違いであり、印象の違いなんだろうと思う。

小笠原君は「お披露目」だった前回ほど前面には出てきていない(それは、自分と小笠原君の間に達っあんがいたせいかもしれないが)が、音は間違いなく小笠原君自身の音だった。柴田さんも、メイン機材はハモンド(そういえばオーバーハイムは今回ほとんど触っていないような・・・)で、小笠原君に負けない指テクを見せた(一度難波先生とハモンド対決していただきたい!)。

佐橋クンは相変わらずソリッドなギターを奏でているが、バックミュージシャンという感じじゃなかった。佐橋クンのギターは、何だかんだで17年見ているわけだが、今までで一番、自分の音を主張している感じがした。

それはなんといっても山下達郎自身にもいえていて、随所で本人のギターソロがフューチャーされていた。本当に全員が乗っているライブ。メンバーの距離感が従来にもまして近く感じる。

佐橋クン、付き合いの長い柴田さんはもちろん、メンバー最年長の土岐オヤヂ(とうとう還暦を迎えたそうだ。めでたい)にも積極的に煽るし、Choの佐々木久美さんと寸劇じみたことをやっている。「アトムの子」の合間の「余興」では、柴田さんも堂々とフリに加わっていた。

そして・・・今回、4人目のChoとして、佐橋クンもずいぶんと歌っている。これまでもマイクをたてていたけれど、こんなにも佐橋クンが声を合わせたのは、達郎のツアーでは初めて見たような気がする。

今のツアーバンドは、21世紀のシュガーベイブ、と言えるのではないか、というのが今回のパフォーマンスを聴き終えての感想。それだけの完成度がありながら、ステージのメンバーが楽しくプレイしている(もとからそうだったが、今回は特にそれを強く感じる)。だから、達郎も終始笑顔だし、今回のパフォーマンスも57歳を一切意識しない力強いものだった。たぶん、1975年に彼がやりたかった世界が、ようやっと2010年に出来上がったのか。

まだ、Moonレーベルの初期の頃の楽曲は(定番、新譜以外)レパートリー化されていないというが、このメンバーのレパートリーがドンドン増えていくのが楽しみで仕方ない。そして、このメンバーで制作されている次期アルバム、来春までお預けということだが、本当に待ち遠しい。

「どうも東京は評論家と評論家みたいなのがいて・・・」という達っあんのMCを聴いて、思わずギクっとしてしまうが、まさに素人評論家じみたブログになってしまったが。。。

終盤、お約束中のお約束、「Let's Dance Baby」の「クラッカーコーナー」。いつもドタバタして、買ったのに持ち忘れたり、タイミングを外し鳴らせなかったりという悲しい経験を生かし、今回はしっかりと準備。最高のタイミングで、達っあんの眼前でK氏と二人、鳴らすことに成功!!

(今回は紐も出るけど、とびちらないもの。片付けは迅速かつ確実に、ホールにご迷惑をおかけしないよう配慮しております!!)

「君達(オーディエンス全体)もしつこいね」たぶん、これは各公演で達っあんが言っているMCだと思うが、その「君達」と言った彼の目は、間違いなく我々付近に来ていた(爆)

ええ、今回は気合い入れて会場入りしましたもの。でも、ステージの気合いに負けて、きもちよーく楽しませていただきましたです。

そういったご褒美でしょうか。これまた達郎のツアーの定番グッズであります「ミニタンバリン」が頭上に落ちてきたではないか!!

ゴールキーパーの本能か意地か。全身で、しかと受け取らせていただきました!!

我が家の家宝でございます!!

実は1回勝負のつもりが来月の追加公演(NHK)、そして12月のまりやさんの10年ぶりの武道館、とこのメンバーのプレイを今年もあと2回見られる。

繰り返しとなるが、スーパー手配師K氏のお手並みのなせる業。自分では昔からどうもチケ取りが下手で・・・

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.10.17

ドイツとVWと尺八と

#33の次期愛車の書類を持って伊勢崎のディーラーまで行って、それから前橋市・・・というか旧宮城村にあるドイツ村、クローネンベルクに行ってきた。#33が学生時代からお世話になっている尺八のアーチスト、おのPさんがここの野外音楽ステージでピアノの人と演奏をするというので、ぜひ聴きにいってみようということになったのだ。

なんでまた群馬の山の中にドイツなんだろ・・・という疑問はあえてせずにでかけた。しかもこのドイツ村、なぜかニュージーランド生まれのZORBという、巨大なビニール風船の中に入って坂を転がり落ちるという謎のアトラクションが関東で唯一できる場所でもある。ネスレ「AERO」のコマーシャルで「FUJIWARA」がやっていたもの。あるいは「気分は上々」の旅ネタでウッチャンの地元の公園でやってると紹介されたもので、一度乗ってみたいとは思うものなんであるが、今朝は腰の具合も今ひとつだったのでやめた。

で、田舎道(愛車のDVDナビは裏道思考?)を走って、家畜のにおいのする駐車場に到着。国道側からはポルシェ356レプリカのお兄さんが同着。駐車場にはなぜか職場最上の某お客様の営業車が何台も止まってる・・・のは見過ごすとして、フォルクスワーゲンType2、いわゆるBUSが何台か止まってるではないか。これはなんだろ・・・と思うと#33が「ワーゲンのイベントやってるって」という。あらま、オフ会でしたか!

20年来のVWファン、そして25年以上BUSの隠れファンをやってる私にはもちろんなじみのクラブ、KdF of JAPANが主催するミーティング”VW MEETING HOT BUG XIV”に遭遇してしまったのである。なんでクローネンベルクでVW・・・と考えてそういやVWはドイツ車だった(汗)と気が付いた。自分にとってドイツは工業国、旧西ドイツでもミュンヘンやら西ベルリンやらという印象で、いわゆる高原・牧場という認識が欠落していたのである(笑)

さすがに天候も今ひとつだったせいか、超初期モデルであるスプリットウィンドウ車はなかったものの、憧れのオーバルウィンドウ、そして新旧Type2を何台も見ることができた。特に、シングルキャブのピックアップは絵でしか見たことがない珍車だと思う。

頭の中はVWでいっぱいいっぱいになりつつも、コンサートのほうもはじまってしまうので慌てて会場へ向かう。おのPさんはオリジナルの楽曲を作られているのだが、今日はそれ以外もやるらしい。もちろん伝統的な奏法も聞かせてくれた。

尺八という楽器は、なぜだか田舎の床の間の影に転がっていて、以前一度吹いてみたのだがうまく音がでなかった。リードがあるわけでもないし、マウスピースがあるわけでもない。唇の加減で変わるだけに難しい。それが出るだけでもたいしたものだと思うが、新しい音楽づくりをされるアーチストというのは本当にすごいものだ。

伝統的な奏法は聴き応えがある。和楽器というのは伴奏ではなく主役として主旋律を担当するケースが多く、尺八も例外じゃない。だから印象にのこるものなのだが、アンサンブルも面白い志向だと思った。何よりも五線譜の楽曲の演奏時の奏法による音が、クラリネットのハイキーに近いことに感銘をうけた。考えてみれば材質こそ異なれサイズも近い木管楽器。あたりまえといえばあたりまえなのだが。ピアノに限らずジャズ系の楽曲にぴったりな音だなと感じたところ。ピアノに限らずいろいろやられているそうなんで、また聴いてみたいものだ。

なんだかまとまりつかない話になってしまった・・・

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.06.20

吹奏楽

一年ぶりに伊勢崎の吹奏楽団の定期演奏会を聞きにいった。去年は帰りの新幹線を気にしながらだったが、今年は遅刻。第二部の「目玉」を見過ごし終盤の3曲とアンコールだけなんとか間に合った形。

相方の職場の嘱託の方が副団長さんということでお誘いを頂いていたわけだが、ちょうど昨日実家で母にクラリネットはどうしたの?と言われたのを思い出しながら演奏を楽しんだ。去年よりもステージ上のメンバーが少なかったような気もするが、吹奏楽独特の厚みのあるサウンドを堪能できた。

小学生の時は鼓笛隊で、小学生用の3ピストンのユーフォニウムを吹いて街の端から端まで行進したし、運動会でもドリルの披露をした(ただ、児童会長として校旗をもって先頭を歩かされたときもあるのだが)。高校は吹奏楽の名門であり、当然の事ながら吹奏楽部にあこがれて入部したものの、体育会のノリについていけず夏休みに体調を崩し退部。当時25万円したビュッフェ・クランポンのクラリネットR13だけが手元に残った。

金管楽器も木管楽器も経験があるので、演奏を聞いているとつい指が動いてしまう。もっとも共に運指はあやふやなのだが。部屋に帰って久々にクラリネットを出して音を出してみた。うろ覚えではあるのだが、ちょっと音を出してみると思い出してくるものだ。それよりも音をうまく出す事ができない。10年くらいぶりだろうか。音が詰まった感じだし小さい。

それでも、昔使っていた厚みのリードで何とか音が出た。ちょっとうれしくなった。なかなか個人で楽器を部屋で演奏するのは難しいが、ちょっと習ってみたくなった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)