帯の模様
通勤途中で、着物姿の年配のご婦人を見かけた。若草色(とあえて言おう)の小紋で、その着こなしはかなり慣れてらっしゃる感じ。60半ばくらいの年齢かと推測する。
袋帯は黒で、なかなか落ち着いたコントラストだなあと思っていたが、よくよく見ると何だか字が書いてある。目を凝らして見るとギョッとした。
・・・般若心経ではないか!
礼装用の帯なのかなあと思っていたのだが、ご一緒とお見受けするご婦人は普通の洋服だし、これはどういうことなんだろうとデスクで調べてみた。
なんと和装用品では今、般若心経が静かなブーム、なのだとか。松田聖子も使用したとかしないとか。。。といっても葬式の時だったらしいが。そうか、あれはおしゃれなのか!
そういえば、宮沢りえと市川染五郎主演の「阿修羅城の瞳」のプレミア試写会の際に、和装のりえが着けた帯には髑髏が描かれていたとか。そういう忌まわしきものもおしゃれになる時代、心を豊かにしてくれる道具としてのお経と、それを染めた小物というのは悪くないのかもしれない。
・・・と納得したつもりだが、やっぱりあれはミスマッチだよーという気分がどうしても抜けない。なまじ般若心経を知っているだけに、思いもしないところで遭遇するとびっくりするものだ。
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