2010.12.23

奄美大島豪雨災害チャリティライブ「ディ!ディ!」(2010.12.15 STUDIO COAST)(レビュー2)

どこまで書いたんだっけ・・・?早いもので1週間経ってしまったけれど、改めて「ディ!ディ!」のレポを続けます。


※今回のライブの模様をオンエアする形で、ライブオーディエンスの気持ちを奄美大島に届けてくれるコミュニティFM局「FMあまみ(「ディ!ウェイヴ」)」さんのホームページ内に、今回の奄美大島豪雨の義援金口座が紹介されております。もしご賛同いただけましたら、ご協力よろしくお願いいたします。
奄美豪雨被害による義援金について

ちっちゃい人、ことさかいゆうクンのステージの後に登場したのは、今やオーガスタの看板アーチストに成長したスキマスイッチ。シンタ君はローランドRD-700を弾くが、「スター」タクヤ君はリハーサル時、そしてオープニングコントで着ていた赤いジャケットのまま(リハについては、杏子さん担当マネージャーのヨッチさんのフォトツイにて確認)。そのタクヤ君の横にギターがない。今日はシンタ君のピアノだけでスターが歌うんだそうだ。曲は「ボクノート」。ピアノだけで演奏される機会は少ないので、貴重なテイクだったと言える。

スキマスイッチももちろん、二人とも「ちとせの部屋」へ。黒いアコースティックギターがセットされる。一同が並んで迎えるはスガシカオ。

舞台袖から後輩達に見つめられ、小心者のシカオちゃん、案の定歌いだせずにいる。「なんでお前らそこにいるんだ」「スガシカオの横顔なんてなかなかみれませんからねぇ」。福耳の年長者組であるはずのシカオちゃんだが、どうもオーガスタの中ではいぢられキャラが定着している。

やりにくそうにしながらシカオちゃんがチョイスしたのは「愛について」。しっとりと聞かせるギター。聞き惚れてしまった。

シカオちゃん、照れながらも演奏終了。次のステージはセッティングに時間がかかるらしい。スキマの二人も引っ込まず、「ちとせの部屋」は4人の大所帯に。さっきいぢられたシカオちゃん、「コブトリなスター」への反撃に入る。

「ボタン閉めろ。あ、閉まんないか」デブキャラとして世界中に晒されるスター、大橋卓弥のおなか周りをチェックするスガシカオ。こんなことばっかり、事務所でやってるんだろうな。

「冬は蓄えるものなんです。氷河期になったら蓄えのないスガさんは最初にしんじゃいますよ」と、ちょっとうーん・・・な会話ではあるが、それを感じさせないのは、お互いの信頼関係と、和やかな雰囲気があってのこと。陰湿じゃないし、むしろお互いに楽しんでいるのが実に平和で楽。

正直、ライブ中にトイレに行こうと思っていたのだが、何が飛び出すかわからないので、結局トイレは行きそびれる。

オーガスタのステージではあまり見かけたことがないヤマハCP300がセットされる。ただし袖に近い場所にあるので、弾き語りではなさそう。ちーが奄美のことを再び語る。「歌なまはげにさらわれ」(東京でデビューすることを例えている)東京に来たこと。同じようにさらわれた仲間がいること。

今度のパートはちーの後輩、中孝介が登場。通称「お中元コンビ」の競演である。MCはシカオちゃんに丸投げ。「台本もないままやってんのかよ!」絶句するシカオちゃん・・・

三弦の持った二人。「チューニングは適当なんです」と笑いを取る中君だが、演奏開始までのつなぎに二人に声をかけるシカオちゃん。中君は大先輩からの問いなので必死だが、ちーは『邪魔しないでっ!」案の定女性上位のオーガスタ・・・

まずは島唄を披露。奄美時代、若くして島唄を歌うちーに、中君は憧れたんだそうで。ちーのルーツが島唄であることはもちろん知っているが、オーガスタのステージとは違う歌手、元ちとせの姿がそこにはあった。オーディエンスから自然に手拍子が。

何を言っているのかわからない奄美の方言と、聞きなれない奄美のリズム。新木場が一瞬、奄美大島に変わったかのようなゆったりとした時間になった。

「お中元」が終わり、再びちーは「部屋」へ戻る。中くんのソロテイクは、代表曲「花」。オーガスタファミリーだけではなく、中孝介ファンからの歓声があがる。ロングテールのヒット曲であるからもちろん知っているが、生で聞くのははじめて。

中君が歌い終わり、他のアーチスト同様に「ちとせの部屋」へ。奄美の言葉のこと、島の中でも街の違いで都会だ田舎だ、という他愛のないやり取りをしながら次のアーチストを迎え入れる。2010年にメジャーデビューを果たした二人組、カサリンチュ。ギター、ボーカルのタツヒロと、ヴォイス・パーカッションのコウスケ。こういう組み合わせはちょっと珍しいかもしれない。

中君はNHKホールも経験しているからともかく、カサリンチュにとっては2000人のキャパシティのステージは初体験だったようだ。しかも先輩はともかく、周りにはTVでお馴染みのスターだらけ。確実に緊張しているようだったが、彼らもまた普段は奄美をベースに活動しているだけに、奄美代表という気持ちでステージを乗り切った。楽曲は「あなたの笑顔」。彼らは民謡を経験してはいないが、やはり素朴と言うか、ゆったりとした時が流れている曲だった。

奄美出身アーチスト3組が「ちとせの部屋」に集う。VPのコウスケ君はしきりに盛り上げる「自分、孝介兄さんと比較されて「ハズレコウスケ」って呼ばれてるんすよ」一方タツヒロ君のほうは歌いきって逆に緊張が増したみたいで、振られるたびに「本当に奄美のためにありがとうございました!」というのが精一杯。

そんなグダグダの中、次のステージはパーカッションまで登場するため引っ張らないといけない。ノープランのプロデューサー兼ホステスは、奄美の話で引っ張る。パーカッションが出るということは、何でもできちゃうアノ人たちの出番だろうか・・・そう、ち「やわらかなサイクル」を奄美のスタジオでレコーディングした「さだまさよし」こと岡本定義(COIL)と山崎まさよし。

。「あれ滑ったら今日は終わりやからな!」劇団総監督として冒頭コントに誰よりも気合いを入れたらしいヤマ。そして「さだまさよし」といえば今年のオーガスタキャンプでさだまさしの名曲「関白宣言」をパロった「キャンパク宣言」を披露したことも印象深い。コウスケ君「うわー、山崎まさよしや!」に本人苦笑。

「さだまさよし」1曲目はビートルズ「I Me mine」。ヤマがワンフレーズ歌った後、サダさんが・・・「あまみーぃ、あまみぃー!」やはりパロディで来た!酒がうまいとか、ハブも出るよ、とか・・・まあ嘘じゃないらしい。

出だしのMCでは「で、今日はなんだっけ?」とボケて、ちーに「私が最初に説明したでしょ!」と突っ込まれた二人だが、次の曲は、今日もまた宣言。名づけて「カンパ宣言」

やられた。ボケているようで、しっかりと纏めてる。さすがはさだまさよし。笑いの中に必要なことはすべて含んでいる・・・

さだまさよしのパフォーマンスは、日頃二人でギターを持っていろいろと遊んでいる間に何かがうまれるのだろう。学生時代にスタジオで練習していたようなアマチュア感が、良い意味で残っているのだと思う。

ここでサダさんが「BIRDS」を、ヤマが「花火」を歌う。ヤマはCP300を弾く。今度のヤマのツアーは一人でギターだけではなく様々な楽器をプレイするらしいので、こういう感じになるのだろうか。

さだまさよしが揃ったということは・・・やはりあの曲をやるだろう。ちーが真ん中に入る。2セットのパーカッションはあらきゆうこ(migu)、そして江川ゲンタが登場。

そう、今日は何度か歌っているとはいえ、アーチストとしての元ちとせは豪華メンバーをバックに携えている。「ひかる・かいがら」これは山崎将義作曲作品。

ちーが歌い終わったところで全アーチストがステージに戻ってきた。サダさんはベース、ヤマはエレキを持った。いよいよライブも終盤か・・・というところで、PAにはオフィス・オーガスタの森川社長からの「指令」が響く。

「Hey Judeを歌え」

これ、サプライズだったらしくステージは大混乱。誰から歌うか、どこまで歌うか・・・10分以上もステージ上での揉め事・・・いやミーティングが続く。

さだまさよしの二人は先ほど「あまみぃー」をやっているので問題はない。しかし二人だけでやってしまったら意味はない。だからバッキングに徹するらしい。

完全にパニクったのはシカオちゃん。確かにスガシカオにR&Bは響かないだろう。しかし・・・ジャイアンが大のビートルズ好きなのは知ってるだろうに(森川社長はポール・、アッカートニーが大きなライブをやると聞くと、会場に行って音楽誌にレポートを寄せるほどのビートルズファン)。

シカオちゃんの後はタクヤで、次は秦クン・・・まではよかったが今度はゆうクンがどうしてもこの小節を歌いたいとごねる・・・長澤君はどこでもいいっすよ、という感じ。

一般サラリーマンだったら、上司の好みを心得、さりげなくカラオケの十八番を仕込みマイクを渡すのは当たり前。アーチストのマネジメントは上下関係とはいえないので一概には言えないのだけれども・・・どうせグダグダになるだろうと思っていたし、近頃はUSTREAMの「ダダモレ」に慣れてしまっているせいか、多少のことでは何とも思わなくなったが、中には「ちょっとプロの公演としてはグダグダすぎないか」という声も聞いたのは事実。

終電も気になりだしたところで、ようやくのステージ再開。とにかくシカオちゃんが無事に歌いだせるのかが心配。

「誰かがさん、ハイって合図クレよ・・・」と弱気なシカオちゃん。「だからアンタの声からはじまるんだってば!」と全員から突っ込み。あかん・・・シカオちゃん、本気で心配。

この辺から杏子姉さんがしっかりまとめてくれましたが・・・

予定を大幅に超えつつ、全員で奄美大島で流行っているという宴会ソング「ディ!ディ!」を会場全員で熱唱。右手の親指を立て、上に振り上げる。

「でぃ!でぃ!なーまいきょう!」

これで長かった本編は終了。すでに時刻は22時間近になっていたが、アンコールの拍手は鳴り止まない。

アンコールは全員セッションで、さだまさよしが奄美でレコーディングしたちーの作品「やわらかなサイクル」。

最終の新幹線までの時間との格闘になったため、最後に全員が手を繋ぎ、ちーの「一同、礼!」での挨拶が終わった瞬間にエントランスロビーへ出てしまった。だから余韻を楽しむことはできなかったのだが、翌日は休暇ではなかったので、遠方オーディエンスとしてはどこかで妥協しなければならない。

このライブ、USTREAMでは最終的に視聴者数は42,352、ツイート数は7,694だったというUSTWEETさんのスコア。会場のキャパシティは2,000人程度だから、実に20倍以上の人が同じ時間を共有したといえる。オーガスタのミュージシャンでは杏子以外は生配信の経験がなく、少しビビッていたようにも思えるが、坂本龍一や向谷実といった大御所からロキノン系、宇多田ヒカルまで多くのアーチストが配信を取り入れるようになった。

今年の夏のオーキャンも良い意味でユルい公演だったが、まだオーキャンはスタッフのコントロールの下、調教された状態だった。d_dはいわば「野放し」。日頃のアーチストやスタッフのブログやツイートで垣間見える、アーチスト同士のよい関係を見せてもらう、貴重な機会だったといえる。

しかし一方で、Hey Judeセッションの10分を越えるグダグダは、UST視聴者には冗長すぎたようでもある。この辺、小さなライブハウスの対バンのほうがうまく処理できただろうし、ちーをアシストするMCが一人加わっただけで、だいぶ違ったのではないかと言う気がする。

そうはいってもちーがアクションを起こすことを決め、スタッフを動かしてからの時間は本当に短かったし、アーチスト全員を集めることができたことが奇跡だったと思う。

仮にこれが、奄美出身ミュージシャンだけのイベントであったならば、自分自身がSTUDIO COASTに足を運んだか、と考えれば微妙だったと思う。募金はともかく、ライブ会場まで行く熱心さがあったかどうかはわからない。

でも、何がおこるかわからない(実際、いろいろなハプニングがあった)オーガスタファミリーが集結する場だったから会場に足を運んだし、実際に被害にあったちー本人の経験や思いを直接聞くことができた。だから、そういう意味で、ちーの起こしたアクションは成功だったと思う。

杏子姉さん、ヤマ、サダさん、シカオちゃん、スキマ、migu、秦君、長澤君、さかい君。オーガスタの仲間が集まり、ちーと、奄美大島の人たちに何かしようという気持ちが伝わってきたから、自分もそれに参加することで、少しでも奄美の人々の力になれるならという思いで、平日夜ながら東京のライブに足を運ぶことを決めた。

奄美大島に限らず、災害にあった地域の復興活動には、様々な思いが交錯し、純粋な気持ちだけでは復興は困難で、ポリティカルな動きになってしまうことが否めない。

ちーも、もっといろいろなことを考えたに違いない。しかし、様々な折り合いをつけて、彼女が出来る最大の形としてできあがったのが「d_d」当日のステージだと思う。オーディエンスとして参加させてもらう機会をいただけた事に、感謝したい。

もうひとつ、このライブで感じたことがある。

元ちとせの音楽活動のパートナーであったプロデューサーの上田現を失って、もうずいぶん時が過ぎた。デビューからずっとちーを支えてきた現ちゃんの存在は大きかったようだ。

しかし、さだまさよしを筆頭とするオーガスタの仲間達がちーを支え、それにちーも応えてきた。最後の「やわらかなサイクル」はまさに、元ちとせと仲間達、というに相応しいステージだった。

ちーはこれからも、たくさんの仲間と共にちーの音楽を作り続けてくれるだろう。それをこのステージで改めて感じた。

このレビュー作成にあたり、USTREAM配信中のTwitterログを自動保存するku-neko@ku-neko様開発の「ustweet」、きをふし@kiwofusi様開発の「ハッシュタグクラウド」を参照させていただいております。

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2010.12.17

奄美大島豪雨災害チャリティライブ「ディ!ディ!」(2010.12.15 STUDIO COAST)(レビュー1)

※今回のライブの模様をオンエアする形で、ライブオーディエンスの気持ちを奄美大島に届けてくれるコミュニティFM局「FMあまみ(「ディ!ウェイヴ」)」さんのホームページ内に、今回の奄美大島豪雨の義援金口座が紹介されております。もしご賛同いただけましたら、ご協力よろしくお願いいたします。
奄美豪雨被害による義援金について

近年、ゲリラ豪雨という新しい降雨災害が日本を襲うようになってきた。台風ならば気象衛星の発達でビジュアル的に危険を受容しやすいが、局地的に突然発達した雲が、短時間に大量の雨を降らせる河川が氾濫し、地盤をえぐる。

秋のお彼岸直前の静岡県小山町。富士スピードウェイの地元を混乱に陥れた災害に衝撃を受けた。直後に予定されていたレースに出場予定だったドライバー達が立ち上がり、チャリティ活動を開始した時にはTwitterやブログを通じ、自分ができること、そして正しい趣旨を多くの人に知ってもらおうと行動した。

10月になると、奄美大島でも災害が発生した。災害対策には金をかけすぎていると批判の多いインフラサービスの設備ですら水没したことに、また衝撃を受けた。

そして、奄美大島といえば、今年のオーガスタ・キャンプで素敵な時間をくれた元ちとせの地元でもある。

当初の事務所発表では影響はないという事になっていたが、奄美大島を生活のベースとしているちー、非難の途中で道路が寸断され、インフラも使えず、孤立を体験したという。

幸い、ちーの町でも復興は始まっているというし、もともと風水害には慣れた奄美とはいえ、このゲリラの爪あとは非常に大きい。

ミュージシャンとして、奄美大島の島人としてちーは何かがしたかったのだろう。ちーには音楽がある。そしてちーの周りには、同郷の後輩がいて、ゆかいな事務所の仲間がいる。

そういうことで1月弱の短い期間で急遽チャリティライブが新木場のライブハウス「STUDIO COAST」で開催された。

いろいろな制約があり(募金活動、特に災害絡みのものは制約が多い)、準備期間も短かったこともあってか、会場での物販や募金箱は用意されなかった。オーガスタのメンバーのスケジュールを調整し、ハコを押さえ、チケット販売するだけでも大変だったと思う。

今年のオーガスタキャンプの会場と同じ新木場駅を最寄とする。半年振りに、オーガスタのファンが集結した。STUDIO COASTのキャパシティは最大約2,000名程度ということで、チケットを取れなかった人も多かったことだろう。このライブはリハーサル模様からUSTREAMで配信されており、会場に行けなかった多くの仲間も、ステージを見守った。

冒頭、プロデューサーであり、(いわゆるクラブのお姉さん、ということではなく、あくまでも本来の言葉として)ホステスであるちーが、自分たちが経験してきたこと、奄美大島の今を懸命に語ってくれた。オーガスタのファミリーであるファン達も、ちーの無事に安堵し、同時にちー自身の言葉を真摯にうけとめた。


一通り話が終わった後、「代官山の皆さん」ことオーガスタの仲間たちをちーが呼び寄せる。きこえてきたのは「NHKのど自慢の歌」。手拍子をしながら入場してくるおなじみの面々。会場からも手拍子が。

テーマが終わったとたん、山崎まさよしの「なんでやねん!素人ちゃうわっ」が炸裂。ちーが「じゃあこれかな?」というと、松本孝弘作曲の「1090 ~Thousand Dreams~」が。するとヤマ、派手なめがねをかけて「こんばんわ・・・ちゃうねんっ!」ちーは「ヤモリさん」とヤマに声をかける。

・・・ひらがなだったら超大御所、森山良子&矢野顕子ユニットになっちまうで。

とまあ、冒頭からちー渾身のシコミが始まった。臭い猿芝居は続き、オープニングバッターが誰か、という話になる。もしや・・・という通りの展開。オーガスタ劇団による、ダチョウ倶楽部芸。

誰が上島竜兵になるんだ・・・と思ったら最後に手をあげたのは秦基博。「どうぞどうぞ!」

とにかく、このオープニングコントだけは気合いが入ったリハーサルをやったらしい。オーガスタのメンバーにアルフィーばりのコントなんて期待できない。ヤマを除けばボケばっかりなんだから・・・それをオーディエンスはもちろんわかっている。それでもやりたい、彼らの気持ちがうれしかった。

「アタシはずっと舞台で見ているの」と言って、ちーは舞台袖の席に着席する。真横からプロデューサーに見られる。これはやりにくい。

そういいながらも秦君はいつもどおり、弾き語りで「アイ」を歌い上げる。オールメンバーだから一人1曲。バックメンバーも入れられないから、夏同様に「アコースティックライブ」でいくらしい。

ツアー中の秦君が歌い終わる。「こっちへいらっしゃい」と「VIPシート」に秦君を呼び寄せるちー。
なんだか「徹子の部屋みたいだ」と秦君が言うと、鼻を押さえて「テツコでございます」とノリノリのちー。似てなくてごめん、とちーは謝ったが、案外似ていた。

オーガスタキャンプならば、ここでバックステージを終えたアーチストのインタビューが流れたり、イメージビデオが入るわけだが、このライブではホステスのちーが繋がねばならない。オーガスタの面々も、ラジオのレギュラー司会が長い杏子姉さんとヤマ以外は、トークが持たない。ちょっとグダグダになるような気がしたが、台本もない衆人監視状態で、アーチストの素の緊張した姿が見えるのは、ちょっと面白いかもしれない。

2番手は最若手の長澤知之。オーキャンのたびに個人的な評価が上がる長澤君だが、今回の「カスミソウ」は、彼にしてはメジャーコードでシットリとした楽曲。しかしその力の抜き加減が心地よい。ちょっと変わった子、とちーは呼んでいたが、確かにオーガスタの中では異分子。しかしその異分子の本質を、僕らはだんだん、心地よいものに感じてきているように思う。

一端「ちとせの部屋に呼び込まれた長澤君、遠慮しながらも、ちーに突っ込みをいれてみようと試みる。末っ子ぶりが、なんだか微笑ましい。

ステージには椅子が二脚。え?と思ったところで現れたのは姫こと杏子。ギターを抱えての登場。

「前の二人みたいにあたしは弾けないから」ご指名は自分の歌が終わったばかりの長澤君。ということは・・・姉さんがお気に入りの長澤作品、「ねえ、もっと」。杏子姉さんもレコーディング終了直後で、声が鳴っている。ギターもしっかり弾けてる。小悪魔だったり、フェロモン全開だったりの姫と、母親に甘えるかのように甘いファルセットでコーラスを入れる長澤君。これもナイスセッション。

演奏が終了し、ハグし合う二人。姉さんを抱え長澤君は二回転。思わず会場からも「おーっ」という声が。「クルクル」に興奮した姫は「女の子に後ろハグしてもらうと嬉しい」。二人の女子トークは、なんだか「土曜日レディ」の乗りになってきたが、繋ぎのMCとしてはこのパートが一番形になっていた。この辺、さすがNHK仕込み。

オーガスタにはこの二人とmiguと3名の女性アーチストが所属しているが、その女子楽屋には、近頃金髪にしたジャイアン、こと森川社長がずっと居座っていたらしい。ちー曰く「ドン小西」だが、本人は「エンジェル」と呼ばれたいらしい。

女子トークの最中、「小さいおもちゃ」ことさかいゆうが登場。姫は、青山のJ社長の口癖にかけた
「ゆう、●●しちゃいなYO!」がお気に入りと見え(オーガスタキャンプでも発声されていたかと)、さかい君のことはゆう、と呼び捨てにする。

プロデューサーと、事務所の女王が横で見ている。オーガスタでは一番キャリアが短いさかい君にはちょーっと厳しい環境ではあったが、「みち」を弾き始める。彼はMCとVo.で声の雰囲気が全く変わる。ビジュアル的には・・・やっぱりおもちゃ(爆)。

さかい君と姫の「ちとせの部屋」(説教部屋?)の選手交替(くるくるは無理だが、ハグはやっぱり求める姫www)。今度は「同級生」トーク・・・って、さかい君デビューまで結構かかったんだねぇ。知らなかった。

さかい君のエレピが下げられたが、ローランドのRD-700が登場。オーガスタのパーマネントのピアノ弾きはさかい君ともう一人。最近は自分の名前を入れた特製のRhodes Mk.7やグランドピアノをお使いのあの方ですね。相方の方は・・・あれ?ギターがない?!

ということで、この続きはまた今度(忘れないうちに・・・)

このレビュー作成にあたり、USTREAM配信中のTwitterログを自動保存するku-neko(@ku-neko)様開発の「ustweet」、きをふし(@kiwofusi)様開発の「ハッシュタグクラウド」を参照させていただいております。

同じ時間を、USTREAMで分かち合った仲間達の声を見ながら、自分なりのレビューを書き上げていきたいと思っています。

ここまでで、大体最初の1時間くらいかなぁ・・・まだ続く。

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2010.08.16

オーガスタキャンプ2010レビュー<3>オーガスタは大人のハロプロ?

<Twitterの#augustacampハッシュタグ関連でご覧になられた方へ。このブログ、2年ぶりに更新します。過去の駄文はオーキャンには関係ありません。今回もtwitterとは真逆で無駄に長いので、どうぞ皆さんの時間を有効に(笑)>

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オフィス・オーガスタという事務所は、楽曲関係の権利のマネジメントも徹底しているし、いち早く事務所単位でモバイルコンテンツ事業に参入している。そのプロモーションもかねて、オフィシャルサイトではアーチストやスタッフがつぶやいていたらしい。

モバイルコンテンツって、1コンテンツはそれほど高くはないけど、1回入ると切るの面倒なのよね。かといってしょっちゅう使うわけでもなく・・・

要はお金だけはらってる上客が多ければ多いほど、ウマミがある(笑)すでに足抜けできないコンテンツが結構あるので、すぐには増やせません。ごめんなさい、ジャイアン社長。ボク、乗せられてません(笑)

そのプロモーションということだったのだろうが、もともとtwitterアカウントを持っていたmi-guに加え、杏子姉さんと杏子さん担当マネージャーのよっちさんがツイートしていた。今までtwitterはアカウントをもっていなくて、mixiのつぶやき機能で遊んでいたのだけれども、ちょうど先週、mixiが二日間にわたる大規模トラブルに見舞われ、充分「ツイート依存症」なことがわかったので、本家twitterをはじめたところだったのだ。

杏子姉さん、よっちさんともに、こちら同様「初心者」らしいけど、逐一リハーサルの様子を入れてくれた。真っ先にフォローしたのはその二人で、友達以外で最初にフォローしてくださったのがよっちさん。お忙しいのにすみません!という感じ。

運良くハッシュタグも見つかり、14日のライブの様子がわかった。食べ物に並ぶらしい。売り切れも早かったらしい。「シカオ雨」はやっぱりあったらしいから、雨具はやっぱり必要だ・・・とか。

シカオちゃんやヤマはtwitterではなく「オーガスタ版」でしか登場しなかったのだろうが、mi-guやよっちさんがtwitterにもバックステージの様子をツイートしてくれたし、お客さん同士見知らぬ間柄で情報をやり取りしたりした。

普通、コンサート中は携帯電話の電源は切らされるものだ。確かに、プレゼンテーションやら会議中の携帯電話の呼び出しですら興ざめなんだから、プレイ中の着信音なんてたまったもんじゃない。

でも、オープンステージのフェスだということもあったし、オーガスタの会員拡販の思惑もあって、今年のオーキャンはそれはなかった。むしろ、どんどんつぶやいて!と杏子姉さんは煽っていた。

オーガスタのお客さんもまた凄いと思う。ちゃんと見なかっただけで、出している人はいるのかもしれないが、少なくともtwitterで14日のセットリストについてネタバレをやっている人は見かけなかった。それに、ステージに向かってカメラを向けている人も気がつかな携帯電話の電源を切るよう強制していない以上、確認の仕様もない。

客層がオトナだから、無粋なことはしないということだろう。ゴミもきれいに片付けていたし、規制退場もスムーズなものだった。

途中、誰かが「ハヤクヤ解散?」とつぶやいたら即座に「えー!!」というリツイートが。結局、今回は「大酒(または新「コブトリ」)」こと大橋卓弥&さかいゆう)の新コンビ結成で、秦君とタクヤの距離が・・・すこーしだけ広く、秦君が寂しそうだとか。

少なくとも#augustacampのハッシュタグでは、あまり個々のアーチストを攻撃するようなツイートもなく、皆さんそれぞれ、ご贔屓のアーチストさんも、それ以外のアーチストさんのセッションもツイートしながら楽しんでいた。14日のみ参加の人も、昨日はこうだったと応戦してくれる。15日しか知らないボクらは、前日の様子もその場で思い浮かべながら目の前のライブを楽しんだ。

話はそれるが、実は15日は夢の島からそう離れていないお台場で、自動車レースのGT選手権に出場するドライバー達が主催するファンイベントも開催されていた。ジャンクスポーツ出演などでおなじみの脇坂寿一選手が中心となり、参加したドライバーやチーム関係者、ナレーター勢がツイートしまくっていたのだ。おかげで夢の島でオーキャンを楽しみながら、お台場の様子もわかった。

打つのも見るのも時間がなければ難しいが、ボク個人としてはバックステージとステージ、そして客席がtwitterというツールで今までより少しずつ、また距離を縮めることができたことが面白かった。

「オーガスタ公式」だったらもっといろいろなアーチストのつぶやきをみたり、ファンの交流も深いものだったのかもしれない。

あえて「オーキャン非公式」のtwitterを規制せず、少ないながらも情報をいただけたことで会場のオーディエンスであるボク達も楽しかったし、会場にこられなかった人も一緒に盛り上がることができた。

なんせ、mi-guが暴露した「スガシカオ女子トイレ乱入事件」がつぶやかれたのは「非公式」のほう。会場でツイッターをしていたボクらは、あの話かと笑い、その後日談というか、シカオちゃんの反応ぶりをステージからmi-guがばらし、会場全体のネタとなったことに笑った。

今回はシカオちゃん、完全にボケ回りでしたなぁ・・・

有料の「正規版」を入っていた人と無料の「非公式」の関係性というのは難しい。つぶやきもまたアーチストの表現として考えれば、そこに商売は発生する。一方、個人的なつぶやきでしかないものに貨幣価値をつけるのも難しい話である。

ただ、「正規版」の人も「非公式」は見られるが、「非公式」だけの人がさらに多くの様子を見たければ「正規版」に入ればいい。この辺のゆるさ具合が、実によかった気がする。

もちろん、オーディエンスを信じる度量が事務所側には必要だし、その信用に答えるオーディエンスのマナーの良さがあって成立する。これがJ事務所とかハロプロやAKB48だったら、ある種パニックになりかねない。

お互いにオトナだから成り立った企画なのかもしれない。

ヤマ曰く「灰汁が強い」メンバー揃いのオーガスタは、オトナ版のハロプロ、いや物販やサービスの豊富さでいえばAKB48であろうか(笑)

3度目のオーキャンで改めて感じたのは、アーチスト、スタッフの仲の良さがにじみ出ているステージングだということ。オーディエンスもそれぞれのご贔屓はいるけれど、ご贔屓ではないアーチストにも同じようにレスポンスしているし、このイベントでの出会いを楽しんでいるように思う。10回を数える歴史がなせる伝統かもしれないが、本当に楽しい。

「大人のハロプロ」と勝手に呼んだところだが、ハロプロも拡張の一環で「ハロプロファミリー」と呼ばれている。オーガスタの場合はアーチストもそうだが、オーキャンはオーディエンスを含めた参加者全員が「ファミリー」なのかな、と感じる。

勝手ながらファミリーの一員として、今年はtwitterで見知らぬ人たちとも交流させていただいた。こういうきっかけを頂いたのは本当に杏子姉さんとよっちさんのおかげ。そして、二人の先生であるmi-guのおかげ。

許されるならば、これからのオーキャンでもバックステージ、ステージ、オーディエンス、そして会場に来れないファンが一つになれるような、素敵なウィークエンドがこれからも実現することを祈り、長い割に中身の少ないレビューを終了したい。

最後までお読み頂いた皆様、ありがとうございました。

またいつか、お会いしましょう。

そして、オーキャンに関わったすべての皆さん、ありがとうございました。

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オーガスタキャンプ2010レビュー<2>ちーにシビレタ

<Twitterの#augustacampハッシュタグ関連でご覧になられた方へ。このブログ、2年ぶりに更新します。過去の駄文はオーキャンには関係ありません。今回もtwitterとは真逆で無駄に長いので、どうぞ皆さんの時間を有効に(笑)>

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参加するたびに好きなオーガスタのアーチストが増える。素敵な場所で、素敵なパフォーマンスを見せてくれたアーチストに対して、リスペクトの気持ちが高まる。

実弟が車を運転するときに、ヤマのCDをかけていたからアルバムは聴いていたし、うちの奥さんと付き合いだしてシカオちゃんのアルバムを自分の車にも入れたりしてはいた。ラジオパーソナリティーとしての杏子姉さんの声を毎週聴くようになって親しみが沸いたのだが・・・

本当のことをいうと、バービーボーイズ全盛期、確かに「LISTEN」から「√5」までの期間、リアルタイムにアルバムを聞いているけれど、バービーについてはちょっとやっかみもしていた。

高校生の頃バンドを組んでいたけれど、うちの高校は男子校で、周囲のお嬢様女子高からはあまりよく思われていなかったし、出会いがなかった。ブレイク前からPRINCESS PRINCESSを聴いていたような、ガールボーカルに憧れたけど、ボク達はそのボーカリストを迎え入れることなど、到底できなかった。最初は変わったことやろう、とサザンのコピーをして、翌年は定番の北関東系、そして・・・それを飛び越えハウンドドッグと泉谷の「汗と勇気と汚いロック」路線まで行ってしまい、当然女の子受けなんかしなかった(そもそも、女の子が学園祭のライブにあんまり来てなかったような気もする)。

イマサのソングライティングテクニックは凄いとおもったし、難しいソプラノサックスを吹きながらあれあけの声量を出すコンタも凄いと思った。あの二人の個性に、杏子のハスキーボイス。頭に来るくらいかっこよくって、憧れを通り越していた。

そんな昔のこともあるけれど、オーガスタの処女作である「DISTANCIA〜この胸の約束〜」は某ダイヤモンドチェーンのタイアップで、凄く素敵な曲だなと思っていて、機会があればソロボーカリスト、杏子のステージを見たいなと思っていたんだった。

ただ、'07年は我が家的アクシデントで杏子姉さんのソロステージは間に合わず。でも「福耳」で登場する姉さんの姿を見て、改めてはまったのだ。

だから、初参戦の’07年、奥さんはシカオちゃん、ボクは杏子姉さんに逢いに行ったのに、まるで全員集合の長さんのようなふざけた格好で、3ピースのしびれるプレイを見せたヤマのステージにはまった。ちょうどブレイクしていたスキマスイッチのタクヤの勢いと、シンタ君のピアノプレイも最高だった。

2度目の’08年。COILの楽曲の良さ、サダさんの少しかすれた声が気に入った。秦君の清々しさが気持ちよかった。2年目を迎えた「ハタクヤ」のハーモニーもよかった。

今年のオーガスタはというと・・・ちーのステージに圧倒された。舞台袖のアーチストを後ろから追うスクリーンの映像はモノクロ。そしてカラーに切り替わると同時にステージに現れたちーは、真っ赤なドレス。スガシカオ曰く「占い師」だそうだが、アップにした髪の印象からかもしれないが、シカオちゃんはひょっとしてBJ連載中の『霊能力者 小田霧響子の嘘』の主人公をイメージしたのかなぁ・・・なんて思ったり。

ちーに赤、ってものすごく新鮮なイメージだった。どちらかというと青とか緑、ネイチャー系の色の印象がつよかったからだ(といってもディスコグラフィーを見直すと「冬のハイヌミカゼ」のジャケは赤い衣装だね)。トリビュートの時、ハープ奏者の人と歌った「やわらかい月」の青い衣装もよかったんだけどね。

そういえばちーは洋楽と邦楽のカバーアルバムを出したんだっけ。この間DJ赤坂の「Dearマイフレンズ」に出演してたなぁと思い返す。邦楽のほうはちょろっと聴いたけど・・・怒涛の洋楽スタンダードをちーが歌いあげる!「慕情」、Perfect」、「Ob-La-Di,Ob-La-Da」。

しかも、バイオリンの人と、ピアノの人、どっかで見たことあるよなぁ・・・と。ピンクのシャツをしゃらっと着こなす、あの特徴ある姿勢・・・twitterでも同じ事考えてる人がいた。

「あれ、武部さん・・・?」

いやいや、今や超売れっ子プロデューサーの武部聡志がピアノを、アレンジャーとしても活躍する元G-クレフの弦一徹がバイオリンだもん。ある意味、今回のステージで一番気合い入っているのはちー。「オーガスタ食堂」も本場食材の調達に拘ったのは、ちー。

・・・あかん。'07年のヤマも、「さらば恋人」のアレンジとヤマの声で持ってかれたんだ!と思う間もなく、「語り継ぐこと」。スケールが大きな歌で、この曲も好きだなぁ。

まさかオーガスタで武部さんの演奏が聞けるとは。15日をセレクトしたのは奥さんで、ボクは14日のほうがよくない?なんて思っていたので、完全に今年は奥さんにアタマがあがりません。

トリビュートのほうも、だんだん出番が減って秦くんがデベソで「ツバメ」を演奏しおえて、でも次のアクター、秦君なんじゃないの?と思ったらちーを呼ぶ。

まさか、アレか?ド夏になごるのか?武部さんも来たって事はそうなのか?

・・・やってくれました、スペシャルセット「なごり雪」秦君が歌ったあと、ものすごく自然に転調してちーが歌う。すげーよ武部さん。

ということで、給料出たらちーのアルバム、2枚とも買う予定。

うーむ・・・気がつくと我が家には、「オーガスタコーナー」ができている。シカオちゃんしかなかったのになぁ。

好きなアーチストが好きな仲間を、ボク達オーディエンスも好きになれる。それがフェスの良さだし、オーキャンの雰囲気がいいのも、そのおかげだと思う。

いやー、見事な染まりっぷり、と学生時代からの仲間にはひやかされるけれど。

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オーガスタキャンプ2010レビュー<1>長澤君の成長

<Twitterの#augustacampハッシュタグ関連でご覧になられた方へ。このブログ、2年ぶりに更新します。過去の駄文はオーキャンには関係ありません。今回もtwitterとは真逆で無駄に長いので、どうぞ皆さんの時間を有効に(笑)>

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2年ぶり、3回目の参戦となったオーガスタキャンプ。今年の会場は東京・夢の島。

山崎まさよしデビュー15周年、というお題目となった今回、各アーチストが繋ぎに「デベソ」でヤマの曲をカバーするという展開が想像されていて、事実そうだったわけだが。

開幕から音を聞けたのは3回目にしてこれがはじめて。といっても・・・mi-guのせっかくのパフォーマンスは「オーガスタ食堂」大渋滞のおかげできちんと聞けず・・・ごめんなさい、mi-gu。でも、ステージで風を受けているmi-guの姿がスクリーンにアップされているのを見て、トラックの中は風があることを祈ったよ。

2年ぶりとはいえ、シカオちゃんは今年のツアーの新潟まで車飛ばして行ってきたし、去年群馬に来てくれたヤマのライブも見た。杏子姉さんは毎週ラジオで聞いてるし、スキマや秦君も前半からTV露出が多かった。ちーもCMのタイアップとかで声をきかせてくれたし、姉さんのラジオにも出てたし。

そんな中、オーキャンでしか逢えない長澤君がいる。たぶん、今のオーガスタで一番ロック色が強く、弦を掻き毟るタイプのギタリスト。裏声と絶叫は、たぶんオーガスタ各アーチストのフォロワーの中でも拒絶反応を示す人もいるだろうと思う。

でも、彼はつぶやく歌い方がとてもせつない。そして韻を意識した言葉の選び方がうまい。それはデビュー当時から変わらぬ印象だ。

事務所の長女、杏子姉さんから末弟の長澤君へ出された宿題である「ねえ、もっと」も姉さんにぴったりのあやうい妖しさと、少女の様を見事に表現していたし、「福耳 BEST ACOUSTIC WORKS」に収録された「明日へのラストナイト」もリフレインが耳に残る。さらに、ライブ会場先行販売、ということでオーキャンで蔵出しされたCD、「回送」も素敵な曲で、これは音源化要望があがるのも当然だと思った。

2年前、'08の時は例の誤認逮捕・不起訴明けだったわけだが、いろいろな人を知り、腐らずに、少しオトナになったのかなぁ、'07より慣れた感じだねぇと思ったのだが、今年の彼のステージは、格好よかった。

スタンディングこそ少なかったが、以前のような「トイレタイム」にはなってなかった。みんな思い思いに、彼の声を聴いていた。

なんだかんだ言って、オーガスタのアーチスト達は末弟をかわいがっている。教育係のシカオちゃんはもとより、ヤマもタクヤも、姉さんも彼の才能を買っている。

みんなでこの、壊れそうなほど繊細な才能を応援していこうという感じだろうか。それはアーチストサイドだけじゃなくて、オーディエンスサイドでも、同じ気持ちの人が多いんじゃないだろうか。

うしろのほうでは、長澤君をよく言わないオーディエンスの声もあった。確かに、マイクロンのいない今、もっともオーガスタらしからぬアーチストは彼になったと思う。でも、彼の声にしびれていたオーディエンスも多かったし、彼が元気にステージにあがったことを喜んでいる、たぶん長澤(だけの)ファンではないオーディエンスのつぶやきも多かった。

オーキャンのいいところは、贔屓じゃないアーチストのよさも知れること。例えばトリビュートコーナーでの解釈とか、表現とか、照れ笑いとか。それは、アーチスト同士が仲がよくて、互いにフォローしあっている関係なのをオーディエンスも知っているからで、それはバーターとか、シコミじゃないってことをみんな感じている。

だからオーキャンが終わるときには、他のアーチストのことも気になって帰るようになるんじゃないのかな。

スキマがブレイクしてきた’07年は、明らかにスキマファンが多かったし、'08年なんてCOILトリビュートなのに、洋介さんが出られなくて、サダさん一人でがんばってるのに、主役なのに席を立つ人もいた。実は自分もCOILというアーチストは知っていたけれど、ちゃんと楽曲は聴いていなかった。でも、今は時々サダさんのボーカルが聴きたくなる。

長澤君については、初めて彼の声を聴いたときから、なんだかもう、甥っ子を見守る親戚のオッサンのような感じなんだろうな。全く、危なっかしいったらありゃしねーぜ、てな感じ。

とげとげしい、触れたら血飛沫と共に崩れてしまいそうな長澤知之の世界は、変な例えかもしれないが旧石器時代の打製石器、やじりのような、磨かれもせず、モノの素材だけで勝負している感じだった。

今年の長澤知之は、磨製石器を飛び越え、小さなナイフに進化していたような気がする。名刀になるまではもうしばらくの時間がかかるかもしれない。でも、彼の世界を理解できるオーディエンスは着実にふえていると思う。

彼が「回送」を歌ったとき、すでにブースではCDが完売だったのだ。パフォーマンスで「いいな」と思ったときにはすでに遅し!幸い我が家は開演前に買っていた。青田買い(爆)。

たぶん我が家だけじゃなく、多くのオーディエンスが、長澤君を見守るべく、「回送」を青田買いしていたんだと思う。今年の長澤知之には、その価値を感じた。

シカオちゃんやヤマのようにソングライターとしての評価が先になるのか、スキマスイッチや秦君のようにミュージシャンとして花開くのか。たぶん、昼ドラとか、ちょっとレディースコミックの入ったドラマとでもタイアップでも取れれば、ブレイクは近いんじゃないかな。

実は、ボクが今回ホロっと来たのは、オーラスの「星のかけら・・・」で、長澤君がソロを取ったその時だった。

「かけら」は杏子姉さんの持ち歌であり、「福耳」の原点である。やっぱり姉さんがメインボーカルでしかりだと思うのだが、「福耳」がここまで成長したという証というか、今年の「さだまさよしマジック」の最大の演出だったと思う。

『ヤマ、オーキャンをはじめてくれてありがとう!夏はやっぱりこれだね!』

みんなで絶叫して、いつもと同じようにAメロは杏子姉さんではじまったのだが、タクヤがBメロ、ちーがCメロを歌うという、これまでにはない展開。その後もBメロ、Cメロでメンバーが掛け合う中、長澤君がボーカルを取った瞬間、彼も一人前の「福耳」になったんだなぁなんて思ってしまった。

長澤君の刃が、次のオーキャンでどこまで長くなっているのか。それはまた来年のお楽しみ。

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